ブルーベリー茶は、眼精疲労・アンチエイジング・認知症 などに効果があるとされる健康茶。

ブルーベリーが目に良いことは広く知られている事実ですが、じつは、実を食べるより、お茶として飲む方がよく効くのです。
そのワケは、実より葉の方に有効成分が何十倍も多く含まれているから。

ブルーベリー茶 基本情報

原料 ブルーベリーの葉
原料の主な産地 日本、中国、韓国、台湾
カフェイン 北アメリカ大陸
主な成分 アントシアニン色素、ポリフェノール、ビタミンC、没食子酸、ピルビン酸
作用 抗酸化作用、抗炎症作用
味覚 酸味があり、さわやかな後味。

ブルーベリーの歴史

ブルーベリーの実には、五芒星の形が付いている

 

ブルーベリーの歴史はアメリカから始まります。
古くアメリカの先住民族インディアンたちが、野生のブルーベリーを採取し、神聖な果物として崇めていたそう。
ブルーベリーの実の先端が、五芒星の形をしているためだと伝えられています。

彼らは、野生種のブルーベリーを集め、乾燥させて保存食としたり、実をジュースにして咳止めシロップや布の染料としたり、葉を煎じて血を強化するために飲用したりしていました。

ブルーベリーが栽培されるようになったのは20世紀になってから。
アメリカのニュージャージー州で、最も望ましい特性を持つ野生種を特定して交配させ、新しいブルーベリー品種を作りだし、世界で初めてブルーベリーの栽培が始まりました。

その後も、長い年月をかけて、サイズ、色、収穫量を増加させるために改良を重ねられてできたのが、現在のブルーベリーです。
世界で栽培されているブルーベリーは、ほぼ全て、北米で改良された品種。

アメリカは世界のブルーベリー供給量の90%を栽培しており、商業的に大成功している果物だと言えます。

ブルーベリー茶の期待できる効能

  • 眼精疲労改善
  • 白内障予防
  • ガン予防
  • 糖尿病予防
  • 生活習慣病予防
  • アンチエイジング
  • 記憶力低下防止
  • 認知症予防
  • 脳障害予防
  • 口臭予防

ブルーベリー茶の大きな特徴は、高い抗酸化作用を有すること。
ブルーベリーの葉は、ブルーベリーの実の31倍も多くのポリフェノールとアントシアニンを含んでいて、抗酸化活性は、実の10倍以上という研究結果が出ています。

ここで、ブルーベリー茶に含まれる有効成分が、人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。

アントシアニン色素が網膜に作用して、眼の機能を高める

ブルーベリーの紫色を合成する色素アントシアニンが、眼の健康に良いとされています。
アントシアニンは、網膜のロブドシンという色素体の再合成を活性化させることにより、眼精疲労や目の疲れを緩和し、眼の機能低下を防ぐ効果があるのです。

タンニン(緑茶などに含まれる成分)と同等なほど抗酸化作用(細胞がサビるのを防ぐ作用)が高いので、老化を引き起こす活性酸素を抑制。

加えて、コレステロール値や血糖値を下げる作用もあるので、ガンや生活習慣病を予防する効果も期待できます。

ポリフェノールが脳への血流を良くして、脳障害を防ぐ

アントシアニンに続いて、ポリフェノールも抗酸化作用が高い成分。

これら2つの主成分は、どちらも抗酸化作用が高いため、ブルーベリー茶を飲むことで、体だけでなく脳の血流も改善され、記憶障害や老化に伴う認知症、アルツハイマーやパーキンソン病などを予防するといわれています。

ビタミンCが体内機能を正常化して、様々な疾病をを予防する

ブルーベリーにはビタミンCも多く含まれていて、これもまた抗酸化作用がある成分の1つ。

アントシアニンやポリフェノールの働きをサポートし、高血圧や心血管疾患、ガン、脳卒中などの予防効果を高めます。

血液成分を改善する没食子酸が、生活習慣病を防ぐ

タンニンの一種である没食子酸には、腸内の脂肪吸収を妨げる作用や、炎症を抑える作用があります。

血液中の中性脂肪を減らし、内臓の炎症を防ぐので、生活習慣病の予防に役立ちます。

ピルビン酸が口のニオイを改善し、ガンをも抑制する

ピルビン酸は、上記アントシアニンとの相乗効果により、ガン細胞の増殖を抑制する効果があることが明らかとなっています。

また、消臭作用もあるため、ブルーベリー茶を飲むことは口臭改善にも効果的。

ブルーベリー茶の副作用

ブルーベリー茶はアレルギー誘発因子が少ないので、ほとんどの人はアレルギーの心配なく安心して飲むことができます。

気を付けるべきなのは、糖尿病を患っている人や、外科手術前後の人。

ブルーベリー茶は、血中のグルコース値に影響を与え、血糖値を下げる作用があるため、糖尿病治療中の人や血糖コントロールが必要な人は飲用に際し、注意が必要です。

特にブルーベリー茶は、糖尿病治療薬と相互作用する可能性があるため、服薬している人は飲用する前に医師と相談してください。

また、ブルーベリー茶にはビタミンKやサリチル酸など、血栓を溶解して血液濃度を下げる成分を含んでいるので、外科手術前後の人は飲用しない方が良いとされています。

ブルーベリー茶を飲むタイミング

ブルーベリー茶の眼への効果は即効性があるので、パソコンや読書などで目の疲れを感じた時に飲むと、眼精疲労や充血、涙目が改善されるはず。

眼精疲労をそのままにしておくと、肩こりや頭痛なども併発してしまう場合があります。
目の疲れは、その日のうちに解消することが大切。
夜寝る前にブルーベリー茶を飲めば、有効成分が寝ている間に効いて、翌日の目覚めがスッキリします。

 

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ブルーベリーの科学研究

ブルーベリー葉の抗酸化作用を調べた研究

ブルーベリー葉には、高い抗酸化作用があり、全ての品種で果実より高い作用があることが研究により確認されています。

宮崎県の生物遺伝資源(非可食部を含む)約1500サンプルの抗酸化活性や総ポリフェノール含量について網羅的に調査した.その結果,ブルーベリー葉,茶およびハーブ類などに特に高い値が示された.抗酸化活性(DPPHラジカル消去活性)は,「お茶」で2170(μmol Trolox equivarent/g dry)であったのに対し,ラビットアイブルーベリー葉は1920と同等であり,このような食品は他にはなかった.

ブルーベリー葉の機能性評価とその栽培技術の開発

ブルーベリーの乳がん細胞における影響を調べた研究

ポルトガルの大学での実験で、ブルーベリーに含まれるアントシアニンとピルビン酸は、乳がん細胞増殖を阻害し、抗がん特性を示しました。

In conclusion, blueberry anthocyanins and the respective anthocyanin-pyruvic acid adducts demonstrated anticancer properties by inhibiting cancer cell proliferation and by acting as cell antiinvasive factors and chemoinhibitors.

Blueberry anthocyanins and pyruvic acid adducts: anticancer properties in breast cancer cell lines.

ブルーベリー成分アントシアニンの血管内皮細胞における酸化抑制作用を調べた研究

中国での研究で、アントシアニンは、静脈内皮細胞の酸化的劣化を防ぎ、大きな抗酸化作用を示すことが確認されました。このことは、アントシアニンが酸化に起因する疾患の進行を予防できることを示唆しています。

This indicated that bioactive anthocyanins in blueberries, such as Mv-3-glc and Mv-3-gal, could be applied in the production of smart and innovative pharmaceutical or functional food ingredients to improve endothelial function and prevent the progression of diseases caused by oxidative stress.

Effect of Blueberry Anthocyanins Malvidin and Glycosides on the Antioxidant Properties in Endothelial Cells