アルファルファ茶は、疲労回復・アンチエイジング・視力回復 などに効果があるとされる健康茶。

マメ科の一種で、もやしの仲間であるアルファルファ。アラビア語で「すべての植物の父」と言われるほど栄養豊富です。

アルファルファ茶 基本情報

原料 アルファルファの種子や葉
原料の主な産地 アメリカ大陸
カフェイン ノンカフェイン
主な成分 ビタミンA、ビタミンE、食物繊維、酵素、鉄、マンガン、マグネシウム、クロロフィル、L-カナバニン、カルシウム、リン、フィトエストロゲン
作用 整腸作用、鎮静作用、エストロゲン類似作用
味覚 ハーブ茶にしては風味が強い。自然な苦みがある。

アルファルファの歴史

アルファルファは、スプラウトにするとサラダとして食べられます。

 

アルファルファの原産地はペルシャ、現在のイラン辺りだといわれています。

紀元前490年、ペルシャ人がローマ帝国を侵略した際、ギリシャに栽培法が伝わり、主に牛や馬の飼料として用いられていました。
その頃から、アルファルファは、栄養価が高く家畜のエサとして普通の牧草よりも優れていることがわかっていたのです。

その後、アルファルファはヨーロッパに伝わり、16世紀には、スペインの植民者がアメリカにアルファルファを導入し、栽培方法を伝授。

19世紀まで、アメリカでは「ルツェルン」と呼ばれていましたが、現在では英国、オーストラリアなどでの呼び名である「アルファルファ」が通称となっています。

現在、アルファルファの世界供給量の大部分は、南北アメリカで生産されています。
日本では、紫馬肥やし(ムラサキウマゴヤシ)と呼び、明治時代に栽培が試みられましたが、日本の気候と土壌には合わなかったようで、広まることはありませんでした。
今では北海道の一部でのみ栽培されています。

光を当てないで発芽させたアルファルファは、スプラウトとしてサラダなどに利用できます。

アルファルファ茶の期待できる効能

  • 滋養強壮
  • 疲労回復
  • 貧血予防
  • 糖尿病予防
  • アンチエイジング
  • 更年期障害改善
  • ダイエット
  • 視力回復
  • 便秘解消
  • 美肌
  • 安眠

中国漢方やインドアーユルヴェーダでも、身体の不調を改善する薬草として利用されるアルファルファ。
根が地中5~10mにも達して地中の栄養分を吸い上げるので、多くの栄養価を含んでいます。

ここで、アルファルファ茶に含まれる主な有効成分が、人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。

豊富なビタミンEが、カラダを内側から若返らせる

多くの栄養素を含むアルファルファの中で、特に豊富に含まれているのがビタミンE。
ビタミンEは、「若返りのビタミン」とも呼ばれ、コレステロールを減らし、血行を良くする作用があります。

血流が改善することで、アルファルファに含まれる豊富な栄養素が身体のすみずみにまで運ばれ、滋養強壮、アンチエイジング、疲労回復などの効果が期待できるのです。

また、ビタミンEと他成分との相乗効果によって、シミやそばかすを防ぎ、美肌を作る効果も。

皮膚や粘膜を保護するビタミンAが、眼の疾病や肌荒れに効く

ビタミンAは、網膜の受光体細胞を調整する作用があり、夜盲症などの眼のトラブルを予防します。

また、皮膚の乾燥を抑える働きもするので、アルファルファ茶を飲むことで肌荒れを改善する効果も得られます。

胃腸の調子を整える食物繊維と酵素で、便秘しらず

アルファルファ茶には水溶性食物繊維と酵素も多く含まれていて、消化器官の働きをサポートしてくれます。
食物繊維は整腸作用があり、便秘や肌荒れを改善。酵素は胃のpH値を調整して、胃潰瘍を予防、膨満感を解消します。

カラダを活性化させるミネラル類、クロロフィル、L-カナバニン

アルファルファ茶には、カルシウム、マグネシウム、マンガン、鉄、リン、カリウムなどのミネラルが含まれていて、豊富なクロロフィルやL-カナバニンと共に、体の機能を活性化させ、食欲を増進する作用があります。

細胞に酸素と栄養素を含むヘモグロビンを形成する鉄分も多く含んでいるので、貧血予防にも効果的。
マンガン含有量も多いので、血糖値を下げて糖尿病予防効果もあることが研究によっても明らかとなっています。
カルシウムには、骨や歯を丈夫にする働きや、精神安定効果があり、不眠症の改善や安眠効果も得られます。

これら有効成分がたくさん詰まったアルファルファ茶を飲むことで、免疫力がアップし、病気を寄せ付けない体を作ることができるのです。

女性ホルモンを高めるフィトエストロゲンが更年期の不調を和らげる

クメストレル、ゲニステイン、ビオカニンなどの植物由来エストロゲンは、エストロゲン類似作用があり、ホルモン欠乏による更年期障害改善に役立ちます。

アルファルファ茶の副作用

アルファルファ茶は、血液を薄くして血栓を予防する作用があるため、抗凝血剤や抗血栓剤などを服用している人は飲用しないでください。

自己免疫疾患、腎臓病、ホルモン系疾患、糖尿病などの治療を受けている人、妊娠中や授乳中の人は、医師と相談してから飲用すること。

また、アルファルファ茶は女性ホルモンエストロゲン類似作用があるため、飲みすぎるとホルモンバランスを崩す可能性があり注意が必要です。

アルファルファ茶の効果的な飲み方

草の風味が強く、さわやかな香りと味が特徴のアルファルファ茶。
味が苦手な人は、ハチミツやレモンを入れると飲みやすくなります。

ノンカフェインですし、神経の興奮を抑える作用や疲れを取る作用があるので、夜寝る前に安眠対策として飲むのがオススメ。

 

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アルファルファの科学研究

マメ科植物のミネラル含有量とフィトエストロゲン量を調べた研究

リトアニアで行なわれた研究により、アルファルファを含むマメ科植物のタンパク質、ミネラル含有量が詳しく調べられました。
ミネラルでは、カリウム平均2.64gやカルシウム 1.81g、マンガン0.475g、リン0.324g、亜鉛2.76mg、鉄分37.8mgが豊富であることが確認されました。アルファルファの植物エストロゲン量は、他のマメ科植物と比べると低い(0.207mg / g)ことが確認されています。

Legumes were protein-rich (23.0/100 g on average). Mineral contents in 100 g of plant dry matter averaged: K 2.64 g, Ca 1.81 g, Mg 0.475 g, P 0.324 g, Zn 2.76 mg and Fe 37.8 mg. According to the total amount of phytoestrogens, the species ranked as follows: T. medium (34.4 mg/g) ≫ T. pratense ≫ O. viciifolia ≥ M. sativa = A. cicer = M. lupulina ≥ A. glycyphyllos (0.207 mg/g).

Perennial legumes as a source of ingredients for healthy food: proximate, mineral and phytoestrogen composition and antibacterial activity.

アルファルファの糖尿病における作用を調べた研究

アイルランドの大学研究で、アルファルファ抽出エキスは、マウスの高血糖を改善し、血中グルコースを下げることが確認されました。
アルファルファは、インスリンの分泌を促進し、高血糖を低下させることが明らかとなっています。

These results suggest that lucerne reduces hyperglycaemia via potentiation of insulin secretion and improvement of insulin action, possibly by the cumulative effect of more than one active constituent.

Pancreatic and extra-pancreatic effects of the traditional anti-diabetic plant, Medicago sativa (lucerne)