健康茶を飲んでみよう!

健康茶の正しい取り扱い方を知っているのと知らないのとでは、その薬効もおいしさも大きく変わってきます。

ここでは、健康茶の有効成分を100%活かす淹れ方や、健康茶の保管方法についてご紹介します。

健康茶は、一日どのくらい飲めばよいの?

健康茶は、クスリではなく、あくまで食品の一種なので、飲む量についてはさほど神経質になる必要はありません。
だからといって、たくさん飲めば良いというものでもなく、飲みすぎると有効成分の作用によっては、お腹がゆるくなったり、血糖値が下がりすぎたりといった症状が出る場合もあります。

摂取量の目安は健康茶によって違いますが、基本的には一日2,3杯程度とされています。
コーヒーや紅茶の代わりに飲む程度が良いでしょう。

健康茶のパッケージに、飲み方についての記載がありますので、それを参考にして適量を守って利用することが大切です。

また、健康茶を飲み始めると、「早く効き目が現れてほしい!」と焦る気持ちになることもあると思いますが、健康茶の効能はおだやかでゆっくり現れるのが特徴ということを覚えておいてください。

忍耐強く、同じ健康茶を一定期間飲むことで、目的にかなった効果が得られるはず。

健康茶の有効成分を無駄にしない淹れ方

ほとんどの健康茶は、沸騰させたお湯に入れて煮出して作ります。
煮出すことで、有効成分がお湯に溶け出すからです。

ただ、煮出す時間については一概には言えず、健康茶によって違ってきます。

一般的に、植物の葉や花などが原料の健康茶は、5~10分ほどで抽出できるものがほとんど。
対して、植物の根や種子など固い原料で作る健康茶は、比較的よく煮だす必要があるとされています。

例えば、ドクダミ茶などは沸騰したお湯に浸すだけで有効成分が抽出されますが、ハトムギ茶やハブ茶などは、水に入れて火にかけ、時間をかけてじっくり抽出しないと成分が出てきません。

「じゃあ、有効成分を濃く抽出するには、煮出す時間を長くすればよいの?」と疑問をお持ちの方。はい、その通りです。
健康茶は、煮出せば煮出すほど多くの有効成分が抽出されます。

ただ、あまり煮出しすぎると苦みや渋みも強くなるので、飲みにくいお茶になってしまいます。
まさに「良薬口に苦し」という言葉そのもの。

”効能” と ”飲みやすさ” のバランスが良い抽出時間は、それぞれの健康茶のパッケージに記載されている通りだと思います。
なので、まずは、パッケージ記載の通りに作って飲んでみて、それから自分の味覚に合う抽出時間を調整していくと良いのではないでしょうか。

 

さて、ここで、「茶葉を1度煮出すだけで捨てるのはもったいない」という節約家さんに、朗報。
健康茶の茶葉(原料)は、2,3回ほど利用可能とされています。

ただ、どんな健康茶も、2度3度と煮出す回数が増えるごとに、含まれる有効成分量も減ってきますから、その分煮出す時間を長くする必要があります。

今は、1カップ分のティーバッグになった健康茶も多く販売されていて、カップにお湯を注ぐだけで手軽に飲めるのが魅力ですが、これも2,3回利用するなら、沸騰させたお湯で数分間煮出すと、より多くの有効成分を抽出することができます。

なんにせよ、健康茶に高い効能を期待するなら、「煮出す」というちょっとした手間をかける必要があるということです。

健康茶を作るならヤカンより鍋が良い

健康茶を作る時は、ヤカンより鍋を使用することをおすすめします。

なぜなら、水道水を沸騰させる場合、口が広い方が、水道水に含まれる塩素や炭酸ガスなどの不純物が蒸発しやすいため。
ヤカンで作る場合は、蓋を開けて煮出した方が良いでしょう。

また、毎日飲む健康茶なので、それなりの量が必要ですよね。
特に、家族数人で飲む場合、ヤカンで1リットルほど作ってもすぐに飲み干してしまうはず。

鍋だと、一度に大量に作れるという利点があります。大鍋を利用すれば、一度にヤカンの2~3倍の量は作れるので便利ですよ。

工夫次第でもっとおいしくなる

いくら健康に良いといっても、「夏の暑い時期に、熱いお茶なんて飲んでいられない」という人も多いのではないでしょうか?

安心してください。健康茶は、冷やしてアイスとして飲んでもおいしく頂けるものがほとんど。
ウコン茶などクセの強いお茶は、冷やすことでその独特のニオイが和らぎ、よりおいしくなるものもあります。

レモンやハチミツ、砂糖などを入れてもおいしいお茶もあり、工夫次第でアレンジを楽しめるのも健康茶の魅力です。

ブレンド茶のススメ

複数の茶葉や原料を混ぜたブレンド茶。

多くのメーカーから、ダイエットや便秘解消などの目的に合わせたブレンド茶が販売されていて、お茶の効能が確実に得られて、誰もが飲みやすい味に配合されているので、人気があります。

もちろん、自分オリジナルのブレンド茶を作ることもできますが、相性の悪い原料を混ぜ合わせると思わぬ副作用が出ることもあるので、注意が必要。
ブレンド茶を作るには、使用する植物の成分や効能を熟知していなければ危ないため、素人判断でのブレンドはおすすめしません。

市販されているブレンド茶は、成分や効能を見極めた上で原料を配合しているので、安心して飲用できます。
複数の原料を使用していることで、幅広い効能が得られ、長く飲み続けても副作用が全くないのがポイント。

特に、「自分にどんなお茶が合うのかが分からない」「今のところ体調は良いけど、お茶で健康管理したい」という人には、一つの原料からできたお茶よりもブレンド茶が合うはずです。

健康茶を飲むときの注意点

特に、食物アレルギーや花粉アレルギーがある人は、健康茶を選ぶときにも注意が必要です。

体質によって、食べられない食品があったり、特定の花粉に発作を起こしたりするように、自然の植物が原料の健康茶を飲むと、アレルギーが起こったり、お腹を下したりといった体調の変化が現れる場合があります。

例えば、そばアレルギーがある人はそば茶を飲むべきではないですし、ヨモギアレルギーがある人は、ヨモギ茶が×。

アレルギー体質ではない人も、健康茶を飲んで体調に異変を感じたら、すぐに飲むのを止めてください。

また、妊娠中は、避けた方が良い健康茶もあります。

飲むのを控えるべき人については、それぞれの健康茶のパッケージに記載されています。

健康茶の保管方法

健康茶は、植物を乾燥させたものが原料なので、賞味期限は1年ほどと長めのものが大半。

「密閉容器に入れているから賞味期限は気にしない」という人も多いのですが、含まれている成分によっては、期限が切れると効果がうすくなるものもあるので、記載されている有効期限を守ったほうが良いでしょう。

特に、封を開けたものは、一度空気にさらされるので劣化が早まります。開封後はできるだけ早く飲み切るのがベスト。

また、開封後は密閉容器に入れて、高温多湿の場所や直射日光の当たる場所に置かないこと。
冷蔵庫に入れて保管するのをおすすめします。

煮出して作ったお茶は、できるだけその日の内に飲んでください。
作ったお茶は生薬と同じ。新鮮な方が効能は高く、芳香も立ちます。