健康茶っていったい何?

健康茶とは、植物の茎、葉、皮、実、種、根、花などを乾燥させて湯で煎じた飲み物のこと。

古来から病気治癒を目的に民間療法で利用されてきたクスリが、現代の健康茶です。
科学的な研究技術がない時代に、すでに植物の持つ薬効が分かっていて、煎じて服用していたのです。

つまり、昔の人が実際に飲んで、試して、効果を体験したものが、お茶として受け継がれているということ。
それゆえ、緑茶、紅茶、中国茶、ハーブティーなども健康茶の一種だと言えます。

世界中、どの民族にも、その土地に自生している植物を使ったお茶が古くから伝承されていて、そこで生きる人間にとって必要な栄養を補い、体内の成分バランスを整える役目をしています。

たとえば「マテ茶」は、南米で古くから一般的に飲まれているお茶で、別名「飲むサラダ」とも言われているほどビタミン、ミネラルが豊富。
これは、南米特有の肉食中心の食生活で、不足する栄養素を補うために必要とされているお茶です。

健康茶は、その土地で生きていく人間に有益な成分をくれる ”自然からの恵み” なのです。

現代人にこそ健康茶が必要とされるワケ

近年、日本において、ガン、高血圧、肥満、糖尿病、アトピー、花粉症、心臓病、脳梗塞など、現代病あるいは生活習慣病といわれる疾病にかかる人が増加していますね。

運動をせずに、家でゴロゴロすることが好きな人(私もそうです)、お酒を飲む機会が多い人、脂っこい食事や甘いものが好きな人、野菜をあまり食べない人などは、そのような病気にかかりやすいとされています。

そもそも、こんなに様々な病気をする生き物は、人間だけ。
高血圧や糖尿病を患っている野生動物はいませんよね?
なぜなら、野生動物は、体に必要な栄養素を、必要なだけ自然からまかなっているから。

肉食動物も、ときどき、草や植物の実を食べて、体内のバランスを整えていますし、ゾウは、病気になると森へ行き、自分の病気に必要な薬草を食べるそう。
動物は、体にとって必要な植物を、本能で探し出して摂取しているのです。

人間は、必要からではなく、楽しみのために食事をするようになって、様々な病気にかかるようになりました。
でも、味覚の発達した私たちは、野生動物のように薬草を生のままで食べることはできません。
薬効の高いことで有名な「明日葉」や「ヨモギ」のまずさといったら尋常じゃありませんから。

そこで、登場するのが健康茶。

100%自然の成分で作られた健康茶には、人間の自然治癒力を高め、もともと体が持っている機能を正しく動かすチカラがあります。
薬草の持つパワーはそのままに、風味豊かで飲みやすく、医学的効能もある健康茶は、日々の健康サポートに最適な飲み物なのです。

健康茶はクスリ? 食品?

健康茶に使われる植物の中には、医薬品と同じくらい薬効が高いものもあります。
日本では、そのような強い効能を持つ植物は、医薬品として扱われていますが、効き目がおだやかで即効性がないものは食品として分類されます。

健康茶は、継続して飲むことでゆっくりと効果が現れ、医薬品と比較すると効能がおだやかなので、副作用がない ”食品” として扱われています。

ただ、人によっては一種類の原料から作られた健康茶を飲み続けることで、体調に変化があったり、効き目が出すぎたりする場合があるので、体と相談しながら飲用することが大切です。

「体調は今のところ良いけれど、日々の健康維持にお茶を取り入れたい」と考えるのであれば、複数の原料を使ったブレンド茶をおすすめします。

健康茶の主な効能

健康茶には多くの種類があって、それぞれが持つ成分が人体に様々な作用をもたらします。
その効能の中から、代表的なものをご紹介します。

顔・頭における効能

脳梗塞予防 脳溢血予防 のどの痛み改善 咳止め 去痰作用 虫歯予防 眼精疲労改善 目の充血改善 美肌効果

上半身における効能

高血圧予防・改善 低血圧予防・改善 心臓病予防 動脈硬化予防 糖尿病予防 肝機能促進・改善 貧血予防 胃腸病予防

下半身における効能

下痢改善 腎臓病予防 尿道結石予防 便秘改善 利尿作用 冷え性改善

足における効能

むくみ改善 冷え性改善

その他の効能

風邪予防 アレルギー改善 ガン予防 脂肪燃焼 血行改善 アトピー アンチエイジング 解熱 ストレス解消 神経痛 腰痛 関節炎 免疫力アップ ダイエット

健康茶に含まれている代表的な成分

いろいろな植物を原料にした健康茶は、それぞれ成分や効能が違います。
含まれる成分や効果を知ることが、健康維持、病気予防の第一歩。

ここでは、比較的多くの健康茶に含まれている成分3つをご紹介します。

タンニン

お茶の苦み成分であるタンニンには、胃腸の粘膜を保護しつつ消化を助け、脂肪の分解を促進する作用があります。血流改善や血圧降下などの効能も期待できます。
「緑茶」「バナバ茶」「びわ茶」などに豊富に含まれている成分です。

カテキン

緑茶に多く含まれている成分。抗菌作用、抗アレルギー作用、コレステロール値減少作用、抗酸化作用、血糖値降下作用 など多くの効能があります。
「ウーロン茶」や「ジャスミン茶」などにも含まれています。

サポニン

サポニンは、コレステロール値を低下させ、脂質の蓄積を抑制するので、高血圧や動脈硬化などに有効。
肥満を予防する成分としても知られています。「高麗人参茶」「なた豆茶」「黒豆茶」などに含まれる成分です。