メグスリノキ茶は、眼精疲労・かすみ目・結膜炎・白内障 などに効果があるとされる健康茶。
「メグスリノキ」というおもしろい名前を持つ木が原料ですが、そのような名前が付くほど効能が高いということでしょうね。

メグスリノキ茶の基本情報

原料 メグスリノキ
原料の主な産地 日本
カフェイン  ノンカフェイン
主な成分 ロドデンドロール(ロドデノール)やエピ・ロードデンドリン、トリテルペン、タンニン、ケルセチン、β-アミリン、カテキン
作用 抗炎症作用、メラニン産生抑制作用、肝臓保護作用、利尿作用
味覚 ほのかに独特の味(漢方薬のような)がある

メグスリノキとは?

メグスリノキ茶の原料であるメグスリノキは、山形県より南に位置する山々の標高700メートル付近に多くみられる樹木です。

メグスリノキ茶の主要有効成分は樹皮に最も多く含まれており、戦国時代から、樹皮を煎じて点眼薬や洗眼薬として用いられてきました。

現代では、お茶として手軽に飲むことができますが、成分の豊富な樹皮だけを使うとたくさん生産できないため、葉も混ぜたものが一般的に販売されています。

メグスリノキ茶の期待できる効能

  • 眼精疲労改善
  • かすみ目改善
  • 結膜炎改善
  • 白内障予防
  • 緑内障の眼圧低下予防
  • 骨粗しょう症予防
  • 肝機能・腎機能の強化
  • 動脈硬化予防

メグスリノキがなぜ眼病に効くのかというと、有効成分に「肝臓機能を高める作用」があるから。
肝臓と目はつながっているので、眼病を改善するには肝機能を向上させることが大切なのです。

では、メグスリノキに含まれる有効成分がどのように体に作用するのかをご紹介します。

ロドデンドロールが肝機能を向上させ、眼病を防ぐ

メグスリノキ茶の主要有効成分ロドデンドロール(エピ・ロードデンドリン)が、どういうメカニズムで肝臓に良い作用をもたらすのかは、はっきりと分かっていませんが、特にB型肝炎に高い効果がある事が実証されています。
肝臓は目にもつながっているため、肝臓機能が回復することで目にも良い働きをすることとなります。

目の栄養源である肝臓が衰えると、血液が不足して目に充分な栄養素が運ばれないのですね。
肝臓の機能を高めることで目の周辺の血流が良くなり、目の働きも正常になるのです。

また、ロドデンドロールはタンニンの一種なので、タンニンの抗菌・殺菌効果によって目の粘膜をウイルスや細菌から守って炎症を防ぐ役割をしてくれます。

つまり、メグスリノキ茶が眼病に効くワケは、ロドデンドロールの「肝機能を高める作用」と「炎症を抑える作用」の相乗効果によるものだと考えられます。

最近になって、ロドデンドロールには、メラニンの産生を防ぐ作用や骨粗しょう症を予防する効果があることも研究により証明されています。

トリペルテンが腎臓機能を高めるから、疲れ目に効く

ロドデンドロールが肝機能を向上させる一方、このトリペルテンという成分は腎機能を改善させます。

加齢やストレスなどにより腎臓が衰えると、リンパなどの体液が不足して体内の水分量のバランスが崩れます。
すると目の痛みや充血、かゆみなどの症状が現れてくるのです。
なので、腎臓機能を高めて体液を増やすことも、眼病を予防する上で大切なこと。

メグスリノキ茶は、上記ロドデンドロールとトリペルテンという2つの成分により、眼精疲労やかすみ目、白内障などの眼病トラブル改善に高い効果を発揮します。

眼病のみならず、肝障害で悩んでいる人や、お酒を飲む機会が多い人にもメグスリノキ茶はオススメ。

カテキンが、老化による目の不調を改善する

カテキンはフラボノイドの一種で、緑茶にも含まれている優れた成分。
高い抗酸化作用と抗菌作用があり、細胞の老化を防ぐ働きをします。

メグスリノキ茶におけるカテキンの役目は、主要成分ロドデンドロールの働きと相まって、老化による目のかすみを改善したり白内障を予防し、殺菌作用を高めて目の炎症を抑えること。
特に、老化現象による目の不調に効果を発揮します。

血の巡りを良くするケルセチンが、様々な疾病を防ぐ

フラボノイドの一種であるケルセチンには、コレステロール値や中性脂肪を減らし、血液をサラサラにする働きがあります。
そのため、動脈硬化や高血圧など生活習慣病の予防に最適な成分。
このケルセチンがメグスリノキの葉っぱ部分に含まれていて、お茶として飲用するとその効能を得ることができるのです。

メグスリノキ茶の副作用

副作用は報告されていません。
ただ、鉄分を吸収するタンニンが少量含まれているので、貧血の症状のある人や妊婦さんは飲みすぎに注意してください。

メグスリノキ茶を飲むタイミング

ノンカフェインなので、いつでも好きなタイミングで飲むことができます。
目に良い成分がたくさん含まれているので、パソコンや読書などで目を酷使する時に飲むのがおすすめ。

もちろん、一日の疲れを取るために夜寝る前に飲んでもOK。

メグスリノキ茶のレビュー

ネットサーフィンが趣味の管理人。パソコンやスマホの見すぎによる疲れ目改善を期待して、メグスリノキ茶を飲んでみました。

メグスリノキは、日本にしか生息していない樹木。なので、市販されているメグスリノキ茶もほぼ全て日本産。うれしいことです。(管理人は日本産にこだわっています)

数ある商品の中から、値段が手ごろでAmazonレビュー評価が高い「おらが村の健康茶 目薬の木茶」という商品を購入。

普段は、1つの原料からできた健康茶を長期間飲まないようにしているけれど(副作用などの心配があるため)、今回は、メグスリノキ茶で眼精疲労を改善できるかを確かめるために、1ヶ月ほど試験的に飲んでみようと思います。

さて、届いた商品は箱入り。中にはティーバッグが30包入っています。
箱の裏に、おいしい飲み方が書いてあり、急須、煮出し、アイスの場合とそれぞれ作り方が記載されています。
有効成分を無駄なく抽出するためには、煮出すのがいちばん。(詳しくは「健康茶の楽しみ方」の記事参照)
パッケージの指示どおり、500mlの沸騰したお湯の中にティーバッグ1包を入れ、5分ほど弱火で煮出します。

煮出していると、メグスリノキ茶独特の漢方薬のような匂いがしてきます。
いかにも「健康茶」というような香り。
5分煎じると、薄い茶色のお茶が出来上がりました。

成分を抽出させすぎて苦みが出てもイヤなので、すぐにティーバッグを取り出します。
飲んでみると・・・
香り同様、味も漢方薬っぽい。というか、自然の樹木の味。というか、湿布のような風味???
なんとも形容しがたい不思議な味です。人によって好き嫌いがあると思います。
ただ、美味しい美味しくないは別として、身体に効きそうな味であることは確か。

私にとっては、あまり美味しいと感じられないので、アイスで飲むことにしました。
人間の舌は、冷たいモノの方が味を感じにくいのです。

残ったお茶を冷蔵庫でよく冷やして飲んでみる。
やはり、冷たい方が飲みやすい。メグスリノキ茶独特の風味が抑えられて、少し清涼感が加わる気がします。

そんな具合に、アイスにして一日500mlのメグスリノキ茶を1ヶ月飲み続けたところ、それまでは常に目の奥がジーンとしていた眼精疲労の症状が消え、充血してショボショボしていた疲れ目が改善されました。
我慢して飲み続けた甲斐がありましたよ。でも、私としては、美味しくないお茶はできるだけ飲みたくないので、今後は、同じ効果のある他のお茶を飲むと思います(^^ゞ

 

↓ Amazonや楽天でメグスリノキ茶を購入できます。

↓ メグスリノキ茶と同様、眼精疲労や目の充血に効果がある「ハブ茶」にも注目!

⇒「ハブ茶の効能・副作用」の記事へ

 

メグスリノキの科学研究

メグスリノキの成分について調べた研究

メグスリノキに含まれる成分ロドデンドロールには、肝臓障害の予防効果があり、肝臓と目は通じていると考えられるため眼病予防にも結び付くと星薬科大学の研究者は述べています。最近では、ロドデンドロールに抗炎症作用があるとする実験結果が出ていて、研究が継続されています。

1986年にはマウスを使った動物実験から樹皮エキスに肝臓障害の予防効果が認められ、その活性成分の一つは(+)-rhododendrol であることが明らかとなった。(中略)
最近の研究としては新成分の単離 3) 、epi-rhododendrinや(+)-rhododendrolによるNO生成抑制 4) (炎症の発生軽減に寄与する)などがみられる。

メグスリノキの薬学的研究

メグスリノキの骨における影響を調べた研究

Biochemical and Biophysical Research Communicationsによると、メグスリノキより単離した自然界由来化合物、acerogenin Aの骨芽細胞の分化に与える影響を調べた結果、メグスリノキには骨粗しょう症への効果が期待できることが証明されました。

同成分はBMPの活性を経由したランクス2依存および非依存経路を介して骨細胞分化促進作用を有することが示唆された。この研究によりメグスリノキより単離されたacerogenin Aの骨粗鬆症への効果が期待されることが明らかとなりました。

メグスリノキ:Acer nikoense より単離されたacerogenin Aは骨形成プロテイン活性により骨芽細胞分化を刺激する。