ラフマ茶は、高血圧・動脈硬化・白髪・不眠 などに効果があるとされる健康茶。
血流改善は健康のカナメ。
ラフマ茶は、血液成分を整えて巡りを良くする有効成分を何種類も含有しているから、血流改善効果がバツグンなのです。
ラフマ茶 基本情報
原料 | ラフマの葉や茎 |
原料の主な産地 | 中国 |
カフェイン | ノンカフェイン |
主な成分 | フラボノイド類、ヒスタミン、ハイペリン、ビタミンP、鉄分、カルシウム、マグネシウム |
作用 | 抗酸化作用、血管拡張作用、血圧正常化作用、鎮静作用 |
味覚 | 紅茶のようなコクがある風味 |
ラフマの歴史
ほとんどのラフマは自生しているので、農薬の心配なし。
ラフマは中国北部・西部地域原産の、生命力あふれた雑草です。
漢字で「羅布麻」と書き、名前の通り麻のような布地が作れるほど強い繊維質を含んでいます。
ラフマには「紅麻」と「白麻」の2種類あり、薬草茶としては「紅麻」のみ利用されています。
ラフマの葉や茎を熱湯で煎じたお茶は、数百年前から原産地周辺の農民や住民が、疲労回復や滋養強壮効果があると信じて飲用してきました。
日照りの中でのキツイ農作業の合間に、ラフマ茶を一服することで体力を回復させていたのです。
20世紀後半になると、各国の研究機関がラフマの生理学的効能を調査し始め、ラフマ茶が健康に大きな貢献をすることが明らかとなりました。その流れで、1990年には、中国で、お茶として初めて医薬品に登録されています。
現在、中国でラフマ茶と言えば、高血圧や心臓病の改善薬として知られていて、実際に医療機関で用いられています。
雑草であるラフマにそれほどの薬効があるとは、まさに自然からの恵みですね。
日本では、2001年に大手飲料メーカーが、ラフマ茶を再度焙煎して飲みやすくなったものを「燕龍茶(ヤンロンチャ)」と称して販売を始めました。
現在では、ラフマ茶の名称でも複数の商品が発売されていて、健康数値を気にする人や不眠に悩む人に人気があります。
ラフマ茶の期待できる効能
- 高血圧改善
- 動脈硬化予防
- 脳梗塞予防
- 肝障害予防
- 風邪予防
- 不眠解消
- 白髪を防ぐ
- 免疫力強化
- ガン予防
ラフマ茶の大きな特徴は、血圧を低下させて血流を良くする能力がずば抜けて優秀であること。
多くの有効成分のパワーが合わさることで、体に害をもたらすことなく安全に血圧コントロールができるのです。
近年の研究では、ラフマに前立腺ガン抑制効果があることも確認されています。
ここで、ラフマ茶に含まれる有効成分が、人間の体にどのように作用するのかをご紹介します。
フラボノイド類が血流を改善し、免疫力をアップさせて白髪も黒くする
ラフマ茶には数多くのフラボノイド類が含まれています。
その中の、イソクエルシトリンとハイペロサイドは、ラフマ茶の2大主要フラボノイドであり、これらが腸でケルセチンという物質に変化し、血中コレステロールを低下させて血をサラサラにします。
次に多いフラボノイド類は、ビタミンP。
ビタミンPは、血管を広げて毛細血管を強化する作用があります。
血管は、体内にくまなく存在し、各器官に酸素と栄養素を運ぶ大事な役割を担っています。ビタミンPは、その大切な血管を保護し、健康を保つ重要な成分です。
これらフラボノイド類の相乗効果により、ラフマ茶には、血圧を安定させ、血栓を防ぎ、高血圧改善や動脈硬化を予防する薬効があるのです。
血管を強化し、血流を改善するラフマ茶は、毛細血管が大量に集まっている腎臓や肝臓などの器官の健康維持にも効果的。
腎臓や肝臓は、毒素の排出を受け持つ器官なので、機能が向上するとカラダのデトックスを促進します。
内臓だけでなく、脳も毛細血管が集中しているので、血流が良くなることは、脳梗塞などの病気を防ぐことにもつながります。脳への血流が増えて、白髪が黒髪に変化したという事例もあるようです。
さらに、ラフマ茶に含まれるフラボノイド類には、脳内神経伝達物質であるドーパミンの分泌を高めて、免疫をつかさどるナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる作用があります。
ラフマ茶を常飲すると、細菌やウイルスに負けないカラダづくりをすることができ、風邪やインフルエンザなどの病気を防ぐ効果が期待できます。
最近の研究で、ラフマに含まれるポリフェノール類(フラボノイドを含む)とステロール類(ステロイドなど)の働きが、腫瘍細胞の増殖を抑制し、ガンを防ぐことが確認されています。
ハイペリンとヒスタミンが血管を広げて、カラダを活性化させる
ラフマ茶に含まれるハイペリンとヒスタミンも、上記フラボノイド類と同じく血圧の正常化に貢献する成分です。
これらは、動脈を拡張させる作用があり、心臓から体の各器官へ酸素と栄養素を充分に供給する役割をします。
血の巡りが良くなることで、カラダ全体の細胞が活性化するので、疲労が回復し、免疫力をアップさせる効果が見込めます。
ミネラル類が体内機能を正常化し、カラダやココロの病気を防ぐ
ラフマ茶はミネラル類も豊富に含んでいて、とくにカルシウムとマグネシウムの量が多いのです。
皆さんおなじみのウーロン茶と比べると、カルシウムは5倍、マグネシウムは3倍、鉄分も3倍多く含有しています。
カルシウムは骨や歯を丈夫にするだけでなく、血液を正常に保つ作用と鎮静作用があるので、イライラ感を鎮めて心を落ち着かせる効果や、不眠症を改善する効果もあります。
また、マグネシウムは、血管に付着したカルシウムの固まりを分解する作用があり、血管を保護して血流を改善。 高血圧改善や動脈硬化予防効果を高めます。
さらに、ラフマ茶には鉄分吸収を阻害するタンニンは、ウーロン茶の1/3しか含まれていないので、鉄分吸収効率が高いのも大きなポイント。
鉄分は、赤血球を合成して血液を作りだすのに欠かせない成分。
その鉄分吸収を妨げないラフマ茶は、貧血になりがちな女性の強い味方となります。
ラフマ茶の副作用
現在のところ、ラフマ茶による副作用は報告されていません。
ただ、中国では医薬品認定されているほど薬効が強いので、適量を守って飲用してください。
過剰摂取すると、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れる場合があります。
ラフマには精神を落ち着かせる鎮静作用がありますが、この作用は、同じく鎮静作用のあるハーブ、セントジョーンズワートと類似しています。
セントジョーンズワートに含まれるハイパーフォリンは、医薬品と相互作用するので、薬を服用している人はセントジョーンズワートティーの飲用を控えるべきなのですが、ラフマ茶に関しては、そのような研究がまだ行われておらず、安全性が確約されていません。
念のため、医薬品を服用している人は、体調を考慮しつつラフマ茶を利用してください。
反面、ラットを使った遺伝毒性や奇形性テストでは、ラフマを大量に投与しても遺伝的な毒性は検出されなかったという研究結果もあるので、一般的にラフマ茶は安全で効果のある健康茶だと言えます。
ラフマ茶の飲み方
ラフマ茶は一日1~2杯が適量とされています。
ココロを落ち着かせる作用があるので、寝る前に安眠対策として飲むのがオススメ。
寝つきが良くなったという喜びの声も多数上がっています。
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ラフマの科学研究
ラフマの抗不安効果について調べた研究
アメリカと日本の共同研究で、高架迷路を用いたマウス実験を行なったところ、ラフマ抽出物は、一般的な抗不安薬と同等の効果を発揮しました。
ラフマは抗不安薬として有効であり、その抗不安活性は、おもに神経伝達物質の1つであるGABAに由来することが確認されています。
These results indicate that AV extract is an effective anxiolytic agent, and suggest that the anxiolytic-like activities of this plant are mainly mediated via the GABAergic system.
Anti-anxiety effects of Apocynum venetum L. in the elevated plus maze test
ラフマの心臓血管系における影響を調べた研究
日本でのモルモットを使った研究により、ラフマ抽出物には強心作用があることが確認されました。
ラフマの葉と茎には、弱い強心作用があり、心臓の働きを高めることが明らかとなったのです。
All extracts examined here showed a weak cardiotonic effect, i.e., induced a contractile response of the isolated atria and increased the pulse at a concentration of 1 mg/mL, which was not inhibited by propranolol (1 microM)-a beta-adrenoceptor blocker
Cardiotonic effect of Apocynum venetum L. extracts on isolated guinea pig atrium.
前立腺がんに対するラフマ茶の予防ポテンシャルを調べた研究
台湾での研究により、ラフマに含まれるステロール類とポリフェノール類が、前立腺ガン細胞の増殖を阻害、細胞を修復する酵素を発現させることが確認されました。
抗腫瘍活性を示すラフマは、ガン予防剤として有効活用できる可能性を示唆しています。
To our knowledge, our study is the first report that lupeol inhibited the expression of UNG to elicit the cytotoxicity against androgen-insensitive-prostate-cancer cells. Collectively, Luobuma, which contains several antitumor bioactive compounds, holds the potential to be a dietary chemopreventive agent for prostate cancer.