ウコン茶は、肝機能向上・糖尿病予防・アレルギーや炎症・ガン予防 などに効果があるとされる健康茶です。
二日酔いの改善薬として有名なウコンですが、その他にも様々な効能がある優れもの。医学界でもその効能が注目されていて、ウコンをもっと医療に役立てようと、日夜、研究が行なわれています。
ウコン茶は、体に良い作用をもたらすウコンのパワーを手軽に摂取できる飲み物です。

ウコン茶 基本情報

原料 ウコン(ターメリック)
原料の主な産地 インド
カフェイン ノンカフェイン
主な成分 クルクミン、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム
作用 抗炎症作用、解毒・殺菌作用、抗酸化作用
味覚 ウコン独特の香りがあるが、冷たくすると匂いが弱くなる。

ウコンの歴史

インドでウコンは布の染料としても使われます。

 

ウコンは紀元前からインドで栽培されていて、伝承医学「アーユルヴェーダ」の療法で用いられてきました。
今でもインドでは、薬用のほかに調味料や化粧品、染色剤として日常的に使われています。

日本では、邪馬台国を統治していたとされる女王卑弥呼の時代からウコンを栽培していたという記録があります。
特に、沖縄ではなじみの深い植物で、琉球王朝では、ウコンを王府の専売制のもとにおいていたほど重宝していたそう。

現在では主に、調味料や薬、お茶、サプリメントなどの用途で使われています。

ウコンは、春ウコン、秋ウコン、紫ウコンの3種類あり、春ウコンと紫ウコンは苦みがつよいのでお茶にするには秋ウコンが適しているようです。
漢方では、高麗人参と同じく、症状を治す効果の高い「上薬」に認定されています。

ウコン茶の期待できる効能

  • 肝臓機能を高める
  • 二日酔いの改善
  • 糖尿病、生活習慣病の予防
  • 目の炎症を抑える
  • アレルギー改善
  • 関節炎やリウマチの緩和
  • 大腸炎の予防
  • アンチエイジング
  • ガン予防

ウコン茶が様々な効能を発揮するワケは、ウコン特有成分クルクミンを含んでいるから。
そのクルクミンが、人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。

アルコールの分解を助けるクルクミン。炎症を抑え、ガンをも防ぐ

ウコンに含まれる黄色色素クルクミンの有名な効能は、二日酔いの改善。
クルクミンには、胆汁の分泌を促進する作用があるため、肝臓の解毒機能が高まり、アルコールの分解を促進するのです。

各種成人病の原因となる活性酵素(フリーラジカル)を抑制する抗酸化作用も高いので、血中コレステロール値、血糖値、中性脂肪を減らすことができ、動脈硬化や高脂血症、高血圧などといった生活習慣病の予防と改善が期待できます。

また、クルクミンはポリフェノールと似た働きをし、抗炎症作用も高いため、アレルギーや関節炎、リウマチ、潰瘍性大腸炎などの症状改善も見込めます。

近年、ウコンの抗酸化作用により細胞をダメージから守る働きが注目され、ウコンによるガン予防の研究が進んでいます。
クルクミンは、腸管を通るときにテトラヒドラクルクミンという物質に変わり、これが血中で強い抗酸化作用を示し、発がん物質を2割減らせることが名古屋大学農学部の研究で確認されています。

ウコン茶の副作用

ウコンは、血栓予防薬などの血液をサラサラにする薬の効果を高める作用があります。
そのため、血液を薄くする薬を服用している人は、ウコン茶の飲用を控えてください。

また、ウコンは胃腸薬の働きを阻害する作用もあるので、胃腸薬を飲んでいる人もウコン茶を飲まない方が良いでしょう。

血糖値を下げる効果もあるので、糖尿病の治療中の人は、飲用の前に医師に相談することをおすすめします。

ウコン茶を飲むタイミングと量

お酒を飲んだ後や翌日にウコン茶を飲むと、肝臓のアルコール分解機能が高まります。
一度にたくさん飲まずに、一日数回に分けて飲むと良いとされています。

どんな飲み物も大量に飲むと体に負担となります。ウコン茶も過剰な飲用は避けてくださいね。

ウコン茶のレビュー

国産かつ有機栽培のウコンが原料ということで、値段は高めだけど、安心を買うと思ってこのウコン茶を選びました。

ヤカンに半分ほどの水を沸かし、沸騰後にティーバッグ1つを投入。5分ほど煮出しました。

ウコン特有の黄色が鮮やかなお茶が出来上がり、ホットで飲んでみると・・・
まあ、飲めなくはないけれど美味しくもない。

やはり漢方薬としても評価が高いウコンだけあって、クスリっぽい、いかにも体に良さそうな味がします。

ヤカンに半分も作ったけれど、一度にたくさんは飲めないので、冷蔵庫で保管しておきました。

次の日、良く冷えたウコン茶を飲んでみてびっくり。
ホットで飲むより、断然飲みやすくなっています。ウコン独特のクセのある風味が抑えられて、のど越しもスッキリ。

ウコンの味が苦手な人でも、アイスならゴクゴク飲めるかも。毎日晩酌を欠かさない人や、お酒大好きな人は、冷蔵庫に常備しておくと良いかもしれません。

どうしてもウコンが嫌いで飲めないという人は、「ドクダミ茶」や「ハブ茶」もデトックス作用・抗炎症作用があるのでオススメです。

 

↓ Amazonや楽天でウコン茶を購入できます。

ウコンの科学研究結果

ウコンには様々な効能があり、医学的な研究も進んでいます。
以下は、アメリカの国立生物工学情報センターや国立衛生研究所所蔵の論文から抜粋したものです。

ウコンの成分クルクミンの様々な病気に対する作用を調べた研究

様々な種類のガンや関節炎、アレルギー症状、乾癬などの病気に対して、クルクミンが有効なのではないかと考えられていて、研究が進んでいます。

Some promising effects have been observed in patients with various pro-inflammatory diseases including cancer, cardiovascular disease, arthritis, uveitis, ulcerative proctitis,…

Therapeutic Roles of Curcumin: Lessons Learned from Clinical Trials

ウコンの抗炎症作用を調べた研究

ウコンには、腫瘍を引き起こす因子(TNFs)を抑制する作用があることが分かっています。TNFsを原因とする腸炎などに効果があると期待されています。

Overall, all these studies suggest that curcumin can suppress pro-inflammatory pathways linked with most chronic diseases. It can block both the production and the action of TNF.

Curcumin: an orally bioavailable blocker of TNF and other pro-inflammatory biomarkers

ウコンの2型糖尿病肝臓障害に対する影響を調べた研究

ウコンの有効成分クルクミンは2型糖尿病の肝線維症を改善するという研究結果が出ています。
クルクミンは抗酸化作用があり、炎症を抑える働きがあるので、肥満などから起こる肝臓障害に対してもクルクミンによる治癒の可能性があるようです。

This report suggests that curcumin may have potential as an anti-fibrotic agent in type 2 diabetes and opens the door to the evaluation of curcumin therapeutic effects in liver conditions of different aetiology and in other disorders linked to the impairment of PPARγ activity, such as obesity and atherosclerosis.

Curcumin ameliorates hepatic fibrosis in type 2 diabetes mellitus – insights into its mechanisms of action.

ウコンの骨に対する影響を調べた研究

ウコンには、骨を守る作用があることが実験により明らかとなり、このことは、ウコンが骨粗しょう症の治療に役立つ可能性があることを示唆しています。

The researchers concluded that turmeric may protect bones, but that the effect depends on the amount of curcuminoids present. If the protective effect does not involve estrogen-based pathways, turmeric may offer a safer alternative to menopausal hormone therapy or botanical phytoestrogens (compounds similar to the female hormone estrogen) for bone preservation in menopause.

Laboratory Study Shows Turmeric May Have Bone-Protective Effects