モリンガ茶は、糖尿病・関節痛・胃潰瘍・アレルギー などに効果があるとされる健康茶。

「奇跡の植物」と呼ばれるほど幅広い効能のあるモリンガで作ったお茶は、葉っぱを粉砕したパウダータイプが最も栄養価が高く、人気があります。

モリンガ茶 基本情報

原料 モリンガの葉
原料の主な産地 インド、ネパール、インドネシア、アフリカ、日本
カフェイン ノンカフェイン
主な成分 ビタミンA、C、E、タンパク質、カルシウム、カリウム、ポリフェノール、フラボノイド、アスコルビン酸、ベータカロチン、ケルセチン、クロロゲン酸、カリウム
作用 抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、血糖値低下作用
味覚 濃い抹茶のような苦みがある

モリンガの歴史


↑ モリンガの栽培風景

 

モリンガの品種は、少なくとも12種類は存在すると言われていますが、一般的なモリンガ茶にはMoringa oleiferaという種類が使われています。

モリンガの葉を乾燥させて粉砕したものは、数千年前からインドの伝統的医学・アーユルヴェーダで、胃潰瘍、肝臓疾患、腎臓障害、消化不良、感染症などの治療に使われてきました。

インドネシア、パキスタン、ネパールなど東アジア諸国でも、モリンガの薬効は古くから知られていて、心臓病や貧血の治癒や予防に服用されてきた歴史があります。

モリンガの樹木は、枯れた土壌や乾いた土地でも生育できるため、WHO(世界保健機関)によって、数十年前からソマリアやインドなど途上国の栄養問題改善のためにも使われています。

モリンガ茶の期待できる効能

  • 糖尿病予防・改善
  • 胃潰瘍、胃痙攣改善
  • 胃腸の保護
  • 貧血改善
  • 慢性頭痛改善
  • 高血圧、心臓病予防
  • 関節炎緩和
  • ガン予防
  • 感染症改善
  • 腎臓結石予防
  • アレルギー改善
  • うつ改善、疲労解消

 

アフリカでモリンガを栽培している団体「Kuli Kuli」のレポートによると、モリンガに含まれる栄養素の量は、他の食品と比べて圧倒的に多いのだそう。

タンパク質は、ヨーグルトの2倍
鉄分は、プルーンの58倍
ビタミンAは、ニンジンの4倍
カリウムは、バナナの7倍
カルシウムは、牛乳の4倍
ビタミンCは、オレンジの7倍

 

スゴイですね!

その他にも、モリンガ茶にはミネラルやたんぱく質、抗酸化物質など、人間にとって大切な栄養素がたくさん含まれています。
ここで、それらモリンガの有効成分が、体に入るとどのような作用をするのかをご紹介します。

大量の抗酸化物質が体の酸化を防ぎ、病気を予防する

モリンガには、ポリフェノール、ケルセチン、クロロゲン酸、ビタミンCなどの抗酸化物質が豊富に含まれていて、体を酸化ストレスから守り、炎症を防ぐ作用があります。

そのため、モリンガ茶は心臓血管疾患や関節炎、肝機能障害を改善すると言われています。

また、強力な抗酸化作用によって、血液中のグルコース(糖)を減らし、血管内のコレステロール値を下げるので、糖尿病や高血圧改善効果もあると言われています。

特に、モリンガに含まれるクロロゲン酸には、血糖値をコントロールして、必要に応じてグルコース(糖)を取り上げたり放出したりする働きがあり、糖尿病改善効果のある成分として知られています。

その他にも、モリンガ茶を服用することで、ガンやアレルギ―疾患、加齢による眼の疾患などを予防・改善する効果も期待できます。

必須アミノ酸と鉄分が、カラダにパワーを与える

モリンガの葉には、ヒスチジン、ロイシン、リジン、メチオニンなど、タンパク質の合成に必要な必須アミノ酸が9種類も含まれています。
その量は、他の植物に類を見ないほど多いのです。

それら必須アミノ酸と、造血作用のある鉄分・ビタミンCを大量に含んだモリンガは、体がエネルギーを産生するのを助け、貧血を予防し、免疫力を高める効果が期待できます。

WHO(世界保健機関)のような組織が、途上国の低カロリー食を補うためにモリンガを利用しているのも納得できますね。

必須アミノ酸や抗酸化物質は、モリンガの根や茎よりも、葉にもっとも豊富に含まれているそうですよ。

トリプトファンがセロトニンの産生を促し、うつや疲労感を改善する

モリンガに含まれるアミノ酸トリプトファンは、神経伝達物質の働きを活発にし、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が促されます。

そのため、モリンガ茶は、脳の健康と認知機能をサポートする効果が確認されています。
アルツハイマーの治療薬としても期待されていて、海外の研究では好ましい結果が出ているようです。

さらに、甲状腺の健康を改善する抗酸化物質や化合物との相乗効果により、体にエネルギーが満ちわたり、うつや疲労、不眠症、気分の落ち込みを改善すると言われています。

豊富なビタミンAが、免疫機能を高める

ニンジンの4倍ものビタミンAを含むモリンガは、ビタミンA欠乏から起こる恐ろしい病気(視力低下、角膜軟化症など)を予防します。

ビタミンAの他にも、ゼアチン、ケルセチン、カフェオイルキナ酸、ケンフェロールなど優れた抗炎症作用がある成分を含んでいて、それらが組み合わさることで、さらに免疫機能を高める効果を発揮しています。

 

モリンガ茶の副作用

現在までに、世界中で1,300件以上ものモリンガの葉に関する研究や報告が発表されていますが、そのほとんどがモリンガのメリットに関するもので、副作用に関してはほとんど報告されていません。

モリンガは荒れた土地でも育つ丈夫な植物なので、栽培には農薬や化学肥料などを使っていない事も、副作用が起きにくい要因でしょう。

モリンガ茶は、ナチュラルで添加物の入っていない、安全なお茶ということですね。

ただ、妊娠中や授乳中の安全性については充分な研究がおこなわれていないので、大量に飲用することは避けた方が賢明です。

また、モリンガの根、樹皮、花の中の物質が子宮の収縮を引き起こすとの情報もあるので、購入する時は、モリンガの「葉」を原料とした製品を選ぶと安心です。

 

 

↓ Amazon や楽天でモリンガ茶を購入できます

モリンガ茶のレビュー

 

今話題のスーパーフード、モリンガパウダー(粉末)を楽天で購入し、お茶にして飲んでみました。

パウダータイプは、豆乳やミルクで割ってラテにししても飲めるので、ティーバッグタイプよりもオススメです。
茶葉を丸ごと摂取できるから、栄養面も優れていますしね。

パンやクッキーの生地に混ぜたり、天ぷらの衣やご飯を炊くときに加えたりしてもGOODですよ。

 

今回購入したのは、沖縄県産のモリンガパウダー。
楽天レビューで「おいしい」との口コミが多かったので選びました。

 

袋を開けると、牧草のような香りが漂います。

パッケージの説明によると、1日3gが適量とのこと。
一杯2.3gのスプーンが付いているので、計量しやすいです。

 

付属スプーン半分のモリンガパウダーをカップに入れ、

 

150CCのお湯を注ぐ。

 

そんなに草っぽい香りはしません。

見た目は抹茶のようで苦そうですが、飲んでみると意外にマイルドな味わい。
苦みは全くなくて、飲みやすいです。

青汁が苦手な人でも大丈夫かもしれません。

飲み終わったらカップの底に粉末が残りますが、それも美味しく食べられました。

 

モリンガ茶の飲み方

モリンガ茶は、空腹時ではなく食事と一緒に飲むと効果的と言われています。

なぜなら、モリンガ茶には食事による血糖値の急上昇を防ぐ働きがあるから。

おやつと一緒に飲んだり、スムージーにモリンガパウダーを加えてもいいですね。

ただ、一度に大量に摂取すると、下痢を引き起こすとの報告もあるので注意してください。

パウダータイプの場合、一日にティースプーン1/2~1杯程度が適量です。

 

モリンガの科学研究

モリンガの糖尿病患者における血糖値とインスリン反応を調べた研究

International Journal of Food Sciences and Nutrition によると、糖尿病患者にインド原産の3つの植物(モリンガ、ナンヨウザンショウ、ゴーヤ)を服用させ、様々なレベルの食事を食べた後の血糖値とインスリンレベルを計った結果、モリンガは、血糖値とインスリンのバランスをコントロールして、糖尿病治療に役立つことが確認された。

It is concluded that the reduced blood glucose response to drumstick leaves is not due to insulin secretion. The factors responsible for these changes need to be evaluated in greater detail.

Effect of some Indian vegetables on the glucose and insulin response in diabetic subjects

モリンガの胃潰瘍に対する効果を調べた研究

カルカッタ大学で、モリンガを胃潰瘍のあるマウスに服用させる研究が行われ、モリンガには、胃酸の分泌を調整する作用があり、胃潰瘍の治療に有効であることが確認されました。

Further investigations and proper screening regarding various phytochemicals, alkaloids present within MO leaf will help to formulate effective herbal preparation that will be used to combat gastrointestinal disorders in future.

Moringa oleifera induced potentiation of serotonin release by 5-HT(3) receptors in experimental ulcer model.

 

モリンガとアマランサス葉粉末の更年期障害に対する作用を調べた研究

Punjab Agricultural Universityでの研究で、45~65歳90人の閉経後の女性を対象に、モリンガとアマランサス葉粉末を服用してもらい、体の酸化ストレスと血糖値を計った結果、酸化ストレス、空腹時血糖値ともに減少した。
このことは、モリンガとアマランサス葉には、抗酸化特性があり、閉経後の合併症を予防する可能性があると示しています。

The results indicated that these plants possess antioxidant property and have therapeutic potential for the prevention of complications during postmenopause.

Effect of supplementation of drumstick (Moringa oleifera) and amaranth (Amaranthus tricolor) leaves powder on antioxidant profile and oxidative status among postmenopausal women