苦丁茶は、熱中症予防、解熱、免疫力アップ、アンチエイジング などに効果があるとされる健康茶。
「良薬、口に苦し」という昔からの言葉どおり、苦いけれど体に良い成分がたくさん含まれています。

苦丁茶 基本情報

原料 モチノキ科広葉樹の葉
原料の主な産地 中国、日本
カフェイン  ノンカフェイン
主な成分 サポニン・ルチン・トリテルペン・ウルソール酸・β-アミリン・ルペオール・タラキセロール・ウバオール・β-シトステロール・モノテルペン配糖体・クマル酸エステル・クロロゲン酸類・フェニルエタノイドの配糖体
作用 解毒作用、抗酸化作用、抗アレルギー作用
味覚 独特の苦みがある。

苦丁茶の歴史

苦丁茶はモチノキ科の広葉樹の葉から作られた、強い苦みが特徴のお茶です。
2000年以上前から中国で飲用されていて、8世紀に書かれた「茶径」という書物にも苦丁茶についての記載があります。

漢方では生薬としても用いられ、熱、頭痛、眼精疲労、解毒、鼻炎などに効くとされています。
1990年代になってから日本や西洋にもその効能が知られ始め、成分の研究がおこなわれるようになりました。

苦丁茶の期待できる効能

  • 熱中症の予防
  • 風邪(熱を下げる)
  • 眼精疲労
  • 鼻炎、アレルギーの改善
  • むくみの解消
  • 免疫力アップ
  • アンチエイジング
  • ダイエット

苦丁茶は確かに苦いですが、その分「体に効いている」という感じがするのも事実。実際、その苦みがクセになるという人もいます。

そんな苦丁茶に含まれている主要有効成分が、体にどんな働きをするのかをご紹介します。

サポニンの幅広い効能が、若々しく元気なカラダを作る

苦丁茶に含まれる苦み成分サポニンは、植物に含まれるファイトケミカルの一種。

ファイトケミカルとは、その名の通り紫外線や害虫などの攻撃から植物自身を守る為に作りだされる「戦う」成分です。
その力強い成分は抗酸化作用に優れていて、人間の「加齢」とも戦ってくれます。
苦丁茶を飲み続けることで、アンチエイジング、免疫力アップ、病気の予防などのうれしい効果が期待できるのです。

また、サポニンには解熱作用があるため、風邪の発熱や熱中症対策にも有効。
苦丁茶の漢方における薬効は、このサポニンによるところのものです。

さらにサポニンは、脂肪吸収を抑えて血中の中性脂肪を下げる働きもすることが分かっていて、血流改善やダイエット効果もある成分。
抗アレルギー作用もあるため、鼻炎や花粉症などのアレルギー反応を抑える効果も期待できます。

血管を強くして血流を改善するルチンが、様々な症状を改善する

ルチンなどのポリフェノール類も苦丁茶に含まれていて、毛細血管を強くする働きをします。
そのため、苦丁茶は、血管系の諸症状、例えば高血圧や動脈硬化、血栓症などに効果があるとされています。

また、サポニンとの相乗効果により、目の周りの血液の流れを良くして眼精疲労を和らげる効果も。

ポリフェノール類には抗酸化作用もあるので、サポニンとの相乗効果によって、高いアンチエイジング効果を発揮します。

苦丁茶の副作用

苦丁茶は、漢方で解熱剤として使用されるほど体を冷やす作用が高いので、妊娠中や授乳中の人は飲用しないでください。

ウイルスや細菌性の風邪による発熱がある時に苦丁茶を飲むと良いとされていますが、苦丁茶は薬ではないので、絶対的な効果を約束できるものではありません。

苦丁茶を飲むタイミング

特に決まりはありませんが、夏の暑い時期、水分補給の1つとして苦丁茶を飲むと熱中症対策となります。

もちろん、風邪による熱がある時に飲むのも良いでしょう。苦丁茶は自然の植物が原料なので、薬といっしょに飲んでも弊害はないとされています。

ノンカフェインなので、夜寝る前に飲んでもOK。

苦丁茶のレビュー

毎日3杯のお茶を飲む、健康茶大好き管理人が、苦丁茶を飲んでみました。

 

今まで健康茶はいろいろと飲んできましたが、苦丁茶は初めて。
Amazonには何種類かの苦丁茶がありますが、その中からレビュー評価の高い商品を購入しました。
細長い棒のような形の茶葉が特徴的。

作り方の説明を読むと、茶葉2、3本を器に入れてお湯を注ぐだけ、とのこと。簡単です。

苦くなりすぎたらイヤだと思い、茶葉1本だけで作ってみました。

湯のみに茶葉をいれて、熱湯を150ccほど注ぐと、すぐに茶葉がほどけて広がります。
乾燥ワカメを水で戻したときのように、けっこう大きくなる。
1分ほど蒸らしたら、茶葉を取り出します。

薄い黄色の苦丁茶が出来上がりました。
香りは、ほとんどありません。
「薄すぎるのかな?」と思いつつ、一口飲んでみる。
苦いけれど、飲めないほどではありません。むしろ、その苦さが美味しく感じます。
緑茶のように渋みのある苦さではなく、苦さだけが存在している感じ。
飲み続けていると、だんだんと苦みにも慣れてきます。

もっと濃く作ってみようと、先ほどの茶葉を再利用して、今度は長めに3分ほど蒸らしてみました。
飲んでみると、今度は苦すぎて美味しくない。
ちょうど良い濃さに作るのが難しいお茶です。
でも、一本の茶葉で3、4回は淹れられるので、コスパは良し。

1週間、毎日2杯の苦丁茶を飲み続けてみたら、尿の回数が増えて、脚のむくみが取れてきました。
味が、いかにもカラダに効きそうなお茶なので、「プラシーボ効果(思い込みによる効果)もあるんじゃないの~?」と天邪鬼な考えもよぎりますが、しばらく飲み続けてみます。

 

↓ Amazonや楽天で苦丁茶を購入できます。

↓ 「苦すぎるお茶はイヤ」という人は、苦丁茶と同じサポニンを含み、抗ガン作用もある「びわ茶」がオススメ。

⇒「びわ茶の効能・副作用」の記事へ

↓ アレルギー症状には、複数の原料を使用したブレンド茶の方が効果的なワケとは?

⇒「鼻炎に効果の高いブレンド茶 おすすめランキング」の記事へ

苦丁茶の科学研究

苦丁茶のニオイ成分に対する効果を調べた研究

苦丁茶は、ニンニクを食べた後の息に含まれるニオイ成分を減少させる効果があることが、日本の研究機関での実験により明らかとなりました。

Furthermore, drinking ku-ding-cha reduced the amount of allyl methyl sulfide gas, well-known to persist as malodorous breath long after the ingestion of garlic.

Deodorization with Ku-ding-cha Containing a Large Amount of Caffeoyl Quinic Acid Derivatives

苦丁茶の乳糖不耐症における作用を調べた研究

ラットによる実験により、苦丁茶には、アジア人に多い乳糖不耐による不快感をやわらげる作用があることが、Journal of Food Science and Technologyにおいて報告されています。

This finding is more relevant for some Asians who experience some allergic reactions when consuming dairy products. The conclusion was that the consumption of Ku Ding tea appeared to lower ‘lipid peroxidation’ that was induced by milk powder in the rats.

MEDICAL EVIDENCE FOR THE HEALTH BENEFITS OF KUDING TEA (KUDING CHA)