ゲンノショウコ茶は、下痢・整腸・アレルギー症状 などに効果があるとされる健康茶です。。
飲むとすぐ効果が現れることから、「現の証拠」と呼ばれたのが名前の由来。
副作用なく下痢を改善するので、便がゆるい人は常備しておくとよいお茶です。
ゲンノショウコ茶 基本情報
原料 | ゲンノショウコの葉、茎、花 |
原料の主な産地 | 日本、中国、韓国 |
カフェイン | ノンカフェイン |
主な成分 | タンニン、ケルセチン、カルシウム、フラボノイド |
作用 | 収れん作用、抗酸化作用、殺菌作用 |
味覚 | 苦みと草の風味がある。 |
ゲンノショウコの歴史
「本草綱目啓蒙」にゲンノショウコについての記載があります。
ゲンノショウコは古くからその薬効が知られていて、平安時代に書かれた書物「和名抄(わみょうしょう)」に牛の病気を治す薬草として記載されています。
民間薬として一般的に用いられるようになったのは、江戸時代になってから。
1803年に編纂された薬学書「本草綱目啓蒙」にその名が記されています。
日本全国の草地や山野に自生していますが、トリカブトやキンポウゲ類の有毒植物に似ているので採取には注意が必要です。
ゲンノショウコ茶の期待できる効能
- 下痢改善
- 花粉症改善
- 高血圧改善
- 整腸
- 免疫力アップ
- アレルギー症状緩和
即効性があるので、「医者いらず」「たちまち草」などの別名を持つゲンノショウコ。
ここで、ゲンノショウコ茶の含まれる有効成分が、人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。
大量のタンニンが、副作用なく下痢を改善する
ゲンノショウコにはタンニンが大量に含まれていて、強力な収れん作用、すなわち、組織や血管を収縮させて引き締める作用があります。
タンニンが腸の粘膜と結合して保護膜を作り、腸への刺激を抑えるので、ゲンノショウコ茶には下痢止め効果があるのです。
一般的なタンニン由来の生薬には、飲みすぎると便秘や嘔吐感などの副作用がありますが、ゲンノショウコ茶は大量に飲んでも副作用が現れません。
それは、ゲンノショウコ茶には、エラジタンニンという特殊なタンニンが含まれることが関係していると研究により明らかとなりました。
タンニンには抗酸化作用もあり、脂肪の吸収を妨げ、老廃物を血液から排出する働きをするので、ゲンノショウコ茶は、高血圧の改善にも効果を発揮します。
ケルセチンが、アレルギー症状を抑えたり胃腸の炎症を和らげる
フラボノイドの1種であるケルセチンには、抗炎症作用や免疫力強化作用があり、花粉症や鼻炎などのアレルギー症状をやわらげる効果があるとされています。
また、細胞膜を強化する作用もあるので、上記タンニンの働きと相まって、荒れた腸壁を修復し、下痢改善効果を高めます。
豊富なカルシウムが、カラダの機能を高めて免疫力をアップさせる
ゲンノショウコにはカルシウムも多く含まれています。
カルシウムは新陳代謝機能をサポートし、骨の再生、自律神経を整えるなど体を正常に動かすために欠かせない成分。
ゲンノショウコ茶には、腸内環境だけでなく、カラダ全体を整えて免疫力を高める効果も期待できます。
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ゲンノショウコ茶の副作用
ゲンノショウコ茶は、飲みすぎても副作用が起きにくいお茶ですが、タンニンを豊富に含むため、長期間の飲用は胃が荒れる原因となります。
ゲンノショウコ茶は、即効性があるので、下痢やアレルギーなどの症状がある間のみ、一時的に飲むことをおすすめします。
また、タンニンは鉄分の吸収を阻害するので、貧血や冷え性の人は注意が必要です。
ゲンノショウコ茶を飲むタイミング
ゲンノショウコ茶は、強力な下痢止めとして利用できます。
お腹がゆるい時に飲むと、優れた働きをするはず。
鉄分の吸収を妨げるので、食事と一緒に飲むことは控えた方が良いでしょう。
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ゲンノショウコの科学研究
ゲンノショウコの抗炎症作用について調べた研究
ゲンノショウコは、どのようなメカニズムで炎症を抑制するのか化学的な研究が進んでいます。
ゲンノショウコは、LPSとIFN-γ由来の炎症に効果を示さなかったため、Nrf2転写因子よる炎症抑制作用なのではないかと考えられています。
GT did not exert any inhibitory effect on the LPS- and IFN-γ-induced inflammation. Taken together, our findings indicate that the anti-inflammatory effects of GT may be associated with the activation of Nrf2, an anti-inflammatory transcription factor.
ゲンノショウコの有効成分エラジタンニンについての研究
ゲンノショウコには、他のタンニン含有生薬に見られる便秘、嘔吐などの副作用がないのは、エラジタンニンが含まれているためと日本での研究において確認されました。この成分は、タンニンの原成分が、熱湯処理中に変化したものと考えられます。
タンニンの不安定さを考えると、これらの成分は熱湯処理中に植物中の原タンニンが変化して生じたものとも考え得る。
ゲンノショウコ成分の研究(第2報) Ellagitanninについてその1
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