ローズヒップティーは、美肌・便秘改善・関節炎 などに効果があるとされる健康茶。

バラ科バラ属の果実であるローズヒップは、「ビタミンの爆弾」と呼ばれるほどビタミンを豊富に含むハーブ。
日本では、美肌作りに適したお茶として知られていますが、美容効果以外にも様々な効能があることが分かっています。

ローズヒップティー 基本情報

原料 ローズヒップ(バラの果実)
原料の主な産地 ヨーロッパ原産だが、生産量はチリが多い
カフェイン ノンカフェイン
主な成分 ビタミンC、ビタミンA、ビタミンK、ポリフェノール、食物繊維、フラボノイド、マンガン、マグネシウム、カルシウム
作用 利尿作用、収れん作用、緩下作用、抗酸化作用、鎮静作用
味覚 ビタミンが豊富なため、かなり酸味がある。

ローズヒップの歴史

ローズヒップの実はジャムにも加工されています。

 

古来から、ローズヒップは薬として利用されてきた歴史があります。
南米チリでは、先住民によって傷の治療に利用されていたと言われていますし、ヨーロッパの古代ローマ時代の書籍にも、薬草としてローズヒップの名が記載されています。

また、中国では「金桜子(きんおうし)」と呼ばれ、漢方薬として、腎臓や泌尿器系トラブルに服用されていたそう。

そのように、古くから各地で薬として用いられてきたローズヒップですが、その名が世界的に広まったのは、第二次世界大戦のころ。
当時、イギリスでは柑橘類が不足していたため、ビタミン豊富なローズヒップを採取していたことがきっかけで、その栄養価が注目されて世界中に広まりました。

現在では、美容効果のあるお茶や化粧品の原料として使われている他、ジャムやお菓子などにも利用されています。

ローズヒップティーの期待できる効能

  • 美肌
  • ニキビ改善
  • 便秘解消
  • デトックス
  • ダイエット
  • 関節炎の緩和
  • 心臓病予防
  • ガン予防

ローズヒップティーの大きな特徴は、その豊富なビタミン含有量。
特に、ビタミンCを大量に含んでいて、その量はレモンの20~30倍にもなります。

そんなローズヒップの有効成分が、人間の体内でどのような作用をもたらすのかをご紹介します。

豊富なビタミンCが、ツルツルで若々しい美肌を作る

ローズヒップティーに豊富に含まれるビタミンC。
通常のビタミンCは、熱に弱く、お茶にする工程で失われてしまう性質のものですが、ローズヒップのビタミンCは特殊。
熱に強いため、お茶としても抽出でき、体内ですばやく吸収される特徴があるのです。

それは、ローズヒップに含まれるバイオフラボノイド(ビタミンP)のおかげ。
このバイオフラボノイドには、熱を加えても、ビタミンCを壊れにくくする作用があります。

そのため、ローズヒップティーは大量のビタミンCを含有することとなり、美肌効果が高いお茶といわれているのです。
特に、ビタミンCには、メラニンの生成を抑える作用や皮膚の収れん作用があるので、シミを出来にくくしたり、毛穴を引き締めたりする効果が高いとされます。

ビタミンAとビタミンEが老化を防ぎ、肌のターンオーバーを促進する

ビタミンAとビタミンEには、抗酸化作用があり、肌の老化を促進する活性酸素を除去する働きをします。
皮膚のシワやシミを防ぎ、コラーゲンの生成を活性化させてハリを保つ効果が期待できます。

さらに、ビタミン群の強力な抗酸化作用により、乾燥肌や乾癬の治癒や、湿疹、ニキビなどの炎症をやわらげる効果も。

ポリフェノール類が血液成分を改善し、様々な病気を予防する

ローズヒップティーには、リコピン、ティリロサイドなどのポリフェノール類が含まれています。

豊富に含まれているリコピンには、血液をサラサラにして循環を良くする作用があるため、心臓血管障害の発症を抑える効果があるとされています。

また、ティリロサイドという成分は、脂肪燃焼を促進する働きをするので、ダイエット効果も期待できます。

そしてローズヒップティーは、ポリフェノール類やビタミン類が持つ抗酸化作用により、心臓病リスクを軽減し、ガンを予防することも可能。
ガンとローズヒップとの関係については、現在研究が進んでいて、初期段階でのローズヒップエキス投与がガン抑制に効果的であることを示唆する研究結果が出ています。

豊富な食物繊維が、腸をスッキリデトックスする

ローズヒップには水溶性食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維は、腸の掃除をして便通を良くする作用があるので、腸に溜まった有害物質や残留農薬などの毒素を排出するデトックス効果に優れています。

また、利尿作用もあるので、体内の余分な水分や老廃物を尿として出すことで、むくみの解消効果も見込めます。

フラボノイド類が神経に作用して、痛みを和らげる

ローズヒップティーに含まれるフラボノイド類の中には、鎮痛作用があるものが含まれていて、関節炎の慢性的な痛みや、捻挫などの急性的な痛みにも効くとされています。

ローズヒップティーの副作用

ローズヒップティーは、大量に飲みすぎることで副作用が起きる場合があります。
一般的な副作用には、下痢、便秘、胃痙攣、吐き気、膨満感など、消化器系に症状が現れます。

また、これらの症状は、ローズヒップにアレルギーがある人にも起きる可能性があります。

その他のアレルギー反応としては、唇や舌、喉の膨張などがあり、とくに初めてローズヒップティーを飲む人は、体質に合うかを注意して見極める必要があります。

また、ローズヒップティーを飲用すると、睡眠障害を引き起こすという報告もあります。
普段から不眠症や眠りが浅いなど、睡眠に問題を抱えている人は、ローズヒップを飲む前に医師と相談してください。

それから、ローズヒップティーにはビタミンCが高濃度に含まれているので、飲みすぎると腎臓に負担をかけて、結石を発症するリスクがあることも念頭に入れておくべきでしょう。

バラの香りが女性ホルモンを整える作用があることは有名ですが、バラの果実であるローズヒップにも、ホルモンバランスに影響するという報告があります。 そのため、妊娠中の女性のローズヒップティー単独での飲用はおすすめできません。

 

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ローズヒップティーのかしこい飲み方

ローズヒップには、たくさんの有効成分が含まれていますが、その成分のほとんどは、お茶を淹れた後に残る“実”に含まれたままなのだそう。

つまり、お茶だけ飲むのではなく、「出がらし」(言い方が悪いですが)も食べるようにすると、ローズヒップの有効成分が余すところなく摂取できるというわけ。

ちなみに、お茶を淹れた後の「出がらし」にどれだけの栄養素が残っているのかが分かる、こんなデータがあります。

ビタミンC・・・半分以上
鉄分・・・70%
ビタミンE・・・約100%
リコピン・・・約100%

本当に、かなり多くの成分が「出がらし」に残っています。

やはり「出がらし」を食べてこそ、本当にローズヒップを飲んだことになり、ローズヒップ本来の効能が期待できるということですね。

「出がらし」の食べ方ですが、お茶を飲んだ後にそのまま食べても良いし、ハチミツと混ぜたり、ジャムにしたり、ヨーグルトに混ぜたりとアレンジして楽しんでもGood。

ローズヒップの科学研究

ローズヒップの抗酸化および抗炎症特性についての研究

デンマークでの研究により、ローズヒップの抗酸化作用、抗炎症作用を起こす最も効果の高い有効成分が何であるかについては、更なる研究が必要とされています。現在の所見では、フラボノイドやリノール酸、リノレン酸などが、ローズヒップの効能を見る上で、興味深い結果を示しています。ただ、まだ知られていない有用な脂溶性化合物があることも明らかです。

Although several active ingredients have been suggested, it is too early to give a definite answer as to what is the most important active ingredient in rose hip in clinical settings. Current findings suggest that flavonoids (especially tiliroside), GOPO,5 and the PUFAs, linoleic and α-linolenic acids,6,7 are among the more interesting ingredients. However, it is also evident that there are other very important lipid-soluble compounds in rose hip that are still unknown.

Bioactive ingredients of rose hips (Rosa canina L) with special reference to antioxidative and anti-inflammatory properties: in vitro studies

機能性食品としてのローズヒップの研究

アメリカの機能性食品センターからの、ローズヒップの効能についてまとめた報告によると、ローズヒップには、抗炎症作用があり、関節炎、リウマチ、ガンなどの慢性疾患を改善することが明らかとなっています。また、げっ歯類による実験的研究の段階ではありますが、抗肥満および抗糖尿病効果も期待できる結果が出ています。このことは、健康維持においてローズヒップは有効活用できることを示唆しています。

Rose hip is a good source of phytonutrients including vitamin C and lycopene, in addition to the anti-inflammatory agent GOPO. Due to its nutritional composition, Rose hip supplementation has many positive effects on certain chronic diseases including osteoarthritis, rheumatoid arthritis and cancer. There is also evidence to support anti-obesity and anti-diabetic activities from experimental studies on rodents. Though additional studies are required, Rose hip could be considered a functional food due to those health benefits.

Rose hip (Rosa canina L): A functional food perspective

ローズヒップ抽出物の、結腸癌に対する抗増殖および抗酸化作用についての研究

スペインでの研究では、ローズヒップから抽出されたビタミンCとポリフェノールの両方が、ガン細胞に対して抗酸化および抗増殖作用を有することが明らかとなりました。これらの成分は、ガン細胞をアポトーシス(自滅)させることで、ガンを改善します。このことは、ローズヒップが機能性食品として有益であることを示唆しています。

Our results indicated that both vitamin C and polyphenols (neutral and acidic) from rosehips, have antioxidant and antiproliferative effects against cancer cells (Caco-2). These effects are provided by vitamin C, polyphenols and flavonoids both together  and separately . These effects improve cancer disease by the apoptotic pathway.

Rosa canina Extracts Have Antiproliferative and Antioxidant Effects on Caco-2 Human Colon Cancer