ユズ茶は、美肌・疲労回復・ダイエット・冷え性改善 などの効果があるとされる健康茶。
現在では、ハチミツや砂糖で漬けたユズ茶が主流となっていますが、健康や美容目的で飲むなら、ユズ100％で作られた粉末タイプをオススメします。
ユズ茶 基本情報
| 原料 | ユズの果実 |
| 原料の主な産地 | 中国原産だが、現在の栽培量は日本が最も多い。 |
| カフェイン | ノンカフェイン |
| 主な成分 | 有機酸（シトラス酸、クエン酸など）、ビタミンC、ビタミンP、ビタミンA、ビタミンE、フラボノイド、ペクチン、フェノール類 |
| 作用 | 抗酸化作用、抗菌作用、胃酸分泌作用 |
| 味覚 | ユズの香りとさわやかな酸味が楽しめる |
ユズの歴史
ユズ風呂には、美肌、リラックス効果、風邪予防などの効果があります。
ユズは、1200年以上の歴史がある中国原産の果物。
日本には、西暦700年代初めに、朝鮮半島を経て持ち込まれたと言われています。
奈良時代には、料理、温浴、薬用の3つの目的でユズを栽培していたようです。
ユズを浮かべたお湯に浸かるユズ湯の習慣は、冬至の日の伝統行事として現在にも伝わっていますね。
本格的な冬到来に備えて、ユズ風呂に入ることで、風邪やインフルエンザなどの病気を防ぐと信じられてきたのです。
ユズの生産量、消費量ともに日本が最多ですが、ユズを使ったお茶は、韓国の伝統的な飲み物。
ユズの実を薄切りにしたものをハチミツや砂糖に漬けてユズジャムを作り、お湯を注いで飲みます。
近年、日本でも人気が出てきて、スーパーや輸入食品店などで手に入りやすいお茶となっています。
ユズ茶の期待できる効能
- 美肌
- 冷え性改善
- 糖尿病予防
- 風邪予防
- リラックス作用
- ダイエット
- 不眠症改善
- 免疫力強化
一般的なユズ茶は、ハチミツや砂糖を加えたものが多く販売されていますが、ユズの効能を最大限に享受したいなら、無添加ユズ100％のお茶を飲むのが賢明。
ハチミツや砂糖などの甘味を加えることでかなりカロリーが高くなり、ユズ本来のダイエット効果や糖尿病予防効果が帳消しになるだけでなく、白い麻薬といわれる白砂糖（精製糖）の弊害をもろに受けることになるからです。
白砂糖や果糖ブドウ糖液など精製糖の健康へのリスクは、化学添加物に匹敵するほど高いということは周知の事実であり、すでに様々なところで論じられています。
健康茶としてユズ茶を飲むのであれば、ぜひ砂糖を使用していないものを選んでください。
ここでは、砂糖を加えていないユズ茶に含まれる有効成分が、人間の体にどのように作用するのかをご紹介します。
有機酸類がダイエットや美肌作りをサポートし、美しさを作る
ユズは、シトラス酸やクエン酸、リンゴ酸などの有機酸をたくさん含有しています。
これらの酸は、カルシウムの吸収率を高める働きをします。
カルシウムには、脂肪の燃焼を早め、脂肪吸収を防ぐ作用があるので、ユズ茶を飲むことで、副次的にダイエット効果が得られるのです。
痩せやすい体質を作るには、ユズ茶 + カルシウム。
チーズやヨーグルトと一緒に飲むと良いかもしれませんね。
さらに、有機酸の一種、クエン酸には美肌効果があり。
皮膚のターンオーバーを促して、古い細胞を排出するので、ツルツルな肌を作るのに欠かせない成分です。
豊富なビタミン類が、肌のトラブルを改善する
ユズにはビタミン類が豊富に含まれています。
特筆すべきは、ビタミンC。
ユズにはビタミンCが、レモンの3倍も多く含まれていて、美肌作りに高い効果を発揮します。
コラーゲンの生成を促し、シミやシワを防いで皮膚のハリを保ちます。
また、ビタミンCが豊富なユズ茶は、風邪をひいたときにも効果的。
風邪や発熱が長引いたりすると、体内のビタミンCが破壊されてしまいます。
そんな時、ユズ茶は、副腎の働きを調節して体調を整える作用があるビタミンCを補充できるので、風邪やインフルエンザ時に最適な飲み物です。
有能なビタミンCの効能をより高めるのが、ビタミンPの役目。
ユズ茶に含まれるビタミンPは、ビタミンCの吸収を促進させると同時に、血流を改善する作用により、顔色を明るくし、肌にツヤを作りだします。
そして、ビタミンAは、毛根にあるバクテリアや毒素から肌を守り、ニキビや吹き出物を改善する効果があります。
フラボノイド類などの抗酸化物質が、美容から健康まで幅広い効能を発揮する
ユズには、フラボノイドやフェノール化合物といった抗酸化物質がたくさん含まれています。
フラボノイドは、血液中のコレステロール値を減少させ、血液をサラサラにして高血圧を改善する効果があります。
コレステロール値が下がるということは、肝臓に送られる脂質の量が減るということにつながるので、内臓脂肪の蓄積を防ぐことにもなります。
さらに、フラボノイド類は、体内の活性酸素と闘い、細胞の老化を防いでくれるので、肌を若々しく保つ効果もあるとされています。
また、ユズの皮の主要成分であるフェノール化合物は、ルチンやケルセチンなどの抗酸化成分で構成され、血糖値降下作用があります。
食事による血糖値急上昇を防ぐので、過剰な糖質が脂肪に変わるのを防ぎます。
これら抗酸化成分の働きにより、ユズ茶は、高血圧や糖尿病、美肌、ダイエットに効果があると言われているのです。
ペクチンが血液成分を改善して、病気を防ぐ
ユズに含まれるペクチンは、血糖値の上昇を抑制する作用や、コレステロール値を減らす作用があり、糖尿病予防や高血圧改善効果があります。
上記フラボノイドとの相乗効果により、生活習慣病を予防してくれます。
香り成分シトラールとノミリンが神経を鎮めて、心身をリラックスさせる
ユズの香り成分シトラールとノミリンは、自律神経系に作用し、リラックス作用や血流を良くする効果があります。
気持ちを落ち着かせて、冷えを改善するので、眠りに入りやすい状態を作ります。
夜寝る前にユズ茶を飲むことで、安眠対策や不眠症改善効果が見込めます。
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ユズ茶の副作用
現在のところ、ユズ茶を飲んだことによる副作用は報告されていません。
ハチミツや砂糖に漬けたユズ茶のカロリーは、カップ一杯およそ90ｋcalあるので、飲みすぎによるカロリー過多、糖質過多には気を付ける必要があります。
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ユズ茶の科学研究
ユズの芳香成分の神経作用について調べた研究
日本の大学での研究で、20台の女性21人に、ユズの芳香刺激を与え、自律神経活動を反映する心拍変動を測定しました。
ユズの香りを10分間吸入すると、心拍数が低下し、副交感神経が活性化しました。リラックス作用だけでなく、緊張不安や疲労からの気分障害を減少させる作用が確認されています。
Only a 10-min inhalation of the yuzu scent significantly decreased heart rate and increased high frequency power of HRV reflecting parasympathetic nervous system activity, regardless of menstrual phase.
ユズの皮抽出物の糖尿病における作用を調べた研究
ユズの皮抽出物を、抗脂肪食を与えたマウスに投与したところ、マウスの血中グルコースや脂質などの異常値が改善しました。また、ユズの皮には、血糖値降下作用のあるフェノール化合物が含まれていることが明らかとなりました。
Moreover, YPEE also improved the abnormal levels of blood glucose, lipid, and adipocytokines in the HFD-fed mice. In addition, the major phenolic compounds in YPEE were found to include rutin, quercetin, naringin, tangeretin, and hesperidin compounds with known health promoting effects or antidiabetic effects. Therefore, YPEE may be useful for preventing diabetes and related diseases.
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