チェストベリー茶は、更年期障害・PMS・生理痛 などに効果があるとされる健康茶。
ヨーロッパでは、婦人科系疾患のクスリとしても認められているほど薬効高いハーブ草が原料です。
ホルモンバランスの崩れによる体調不良に悩む女性は、ぜひチェストベリー茶を試してみてほしい。

チェストベリー茶 基本情報

原料 チェストベリー(チェストツリー)の種子や葉
原料の主な産地 原産地は南ヨーロッパから中央アジアだが、現在は世界各国で栽培されている
カフェイン ノンカフェイン
主な成分 フラボノイド、アルカロイド、イリドイド配糖体、脂肪酸、精油
作用 ホルモン分泌調整作用
味覚 多少の苦みがある。スッキリとした味わい。

チェストベリーの歴史

チェストベリーは、地中海沿岸や中央アジアに自生している低木で、古くから生理痛や不妊症、その他の婦人科系疾患の改善に利用されてきたハーブ草です。

近年、チェストベリーの薬効を調べる臨床研究が数多く行われるようになり、チェストベリーは女性ホルモンのプロゲステロンの分泌を促進し、ホットフラッシュや気分の変動、膣の乾燥などの更年期障害症状を改善するという研究結果が出ています。
(参照:The Complete Encyclopedia of Natural Healing
ドイツでは、女性ホルモン関連疾患や、頭痛、ニキビなどの治療薬として認められているそう。

日本には明治時代に伝わり、セイヨウニンジンボクという和名がつけらました。
現在では、生理痛やPMS(月経前症候群)、不妊改善目的でサプリやお茶として利用されています。

チェストベリー茶の期待できる効能

  • 生理痛の改善
  • 月経周期異常の改善
  • PMSの改善
  • 更年期障害の改善
  • 乳房痛改善
  • 下腹部痛改善

PMSや更年期障害に効果があるとされるチェストベリー茶ですが、効果を感じられるまでには2か月ほど継続して飲用する必要があり、効果を維持するには6か月間ほど飲み続けるべきとされています。
薬草が原料といえども、健康茶はクスリではないので、即効性は期待できないということですね。

フラボノイド類・テルペン類・イリドイド配糖体などが、女性ホルモンバランスを整える

チェストベリーに含まれる成分が、どのようなメカニズムで更年期障害やPMSなどの婦人科系疾患に効果を発揮するのかは、まだ臨床研究がおこなわれている段階で、はっきりと解明されていません。

ただ、複数の有効成分による相互作用により、ホルモン中枢である脳下垂体に直接作用し、女性ホルモンの1つであるプロゲステロンの分泌を高めるということが分かっています。

プロゲステロン欠乏は、全ての年代の女性に起こりやすい、最も一般的なホルモンバランスの乱れです。
生理が定期的に来るけれど、PMSに悩まされているという女性は、エストロゲンの分泌は正常だけれど、プロゲステロンの分泌が悪いという体質である可能性があります。
そのようなタイプには、プロゲステロンの分泌を高めるチェストベリー茶が効果を発揮するはずです。

チェストベリー茶の副作用

チェストベリーは、ホルモンバランスに作用するため、女性ホルモンに影響するクスリやサプリメントを服用している人は注意が必要です。
また、妊娠中の人や子供は飲用しないでください。

一般的には副作用がなく安全なハーブですが、まれに体質によって頭痛や胃痛が起きる場合があります。
チェストベリー茶を初めて飲むときは、体調を見ながら少しずつ飲用してみるとよいでしょう。

チェストベリー茶を飲むタイミング

ハーブ草が原料のチェストベリー茶は、ノンカフェインなので、いつでも好きなタイミングで飲むことができます。

普段のお茶代わりに一日1杯、長期間にわたり飲み続けることで、効果を感じられるはず。

チェストベリー茶のレビュー

女性の健康には、ホルモンバランスを整えることが大切!
ということで、年齢的に女性ホルモンが減少し続けている管理人もチェストベリー茶を飲んでみました。

AMAZONから届いたチェストベリー茶は、茶葉というよりブラックペッパーの丸粒のよう。葉っぱらしきものも混じっているけれど、こげ茶色の実が大半を占めています。

これをスプーン一杯、茶こしに入れて沸騰した湯を注ぎ、待つこと3、4分。
色が薄いお茶が出来上がりました。ハーブティなので、よく煮出しても色は薄目です。

一口飲んでみると、なんというか・・・植物の味。木の味。そしてちょっと苦みもある。
はっきり言うと、クセがある味なので、好き嫌いが分かれると思います。

更年期障害やPMS改善を目的とするならクスリと思って飲んでみても良いかもしれませんが、長期間飲み続けなければ効果はないので、「毎日飲むお茶がまずいのはキツイ」という人には、チェストベリーを配合したブレンド茶の方が良いかもしれません。

 

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チェストベリーの科学研究

チェストベリーの月経前症候群(PMS)を緩和する効果について調べた研究

イランのHamedan University of Medical Sciencesで行なわれた研究で、PMS患者にチェストベリーとプラセボをそれぞれ服用させ、頭痛、怒り、イライラ感、落ち込み、胸の張り、むくみなどの症状の有無についてアンケートをとるダブルブラインドの実験を行ないました。
プラセボを服用した場合と比べて、チェストベリーを服用した場合は明らかな改善結果が出ました。チェストベリーは、軽度および中等度のPMSの症状緩和の効果的かつ耐容性の高い治療薬とみなすことができます。

All patients answered to a self assessment questionnaire about their headache, anger, irritability, depression, breast fullness and bloating and tympani during the premenstrual period before the study. …
…we noticed significant differences on the use of Vitex agnus in comparison with placebo (P<0.0001). Vitex agnus can be considered as an effective and well tolerated treatment for the relief of symptoms of mild and moderate PMS.

Therapeutic effect of Vitex agnus castus in patients with premenstrual syndrome.

女性のホルモン関連障害のためのチェストベリー抽出物:臨床試験の体系的レビュー

Royal Melbourne Institute of Technology-Universityで、女性ホルモン関連疾患におけるチェストベリー抽出物と、プラセボや他の薬との効果を比較した臨床研究が行われました。
無作為化比較試験の結果は、月経前症候群、月経前不快気分障害および潜伏性高プロラクチン血症の治療におけるチェストベリー抽出物の効果を示唆したものになりました。

…the results from randomised, controlled trials to date suggest benefits for Vitex extracts in the treatment of premenstrual syndrome, premenstrual dysphoric disorder and latent hyperprolactinaemia. Further research is recommended, and greater transparency in reporting for future trials.

Vitex agnus-castus extracts for female reproductive disorders: a systematic review of clinical trials.