松葉茶は、育毛・高血圧・脳卒中後遺症・禁煙 などに効果があるとされる健康茶です。
松葉は中国で、仙人が食べる不老長寿の秘薬として、その薬効が伝承されてきました。
特に血液浄化作用に優れ、さまざまな健康効果が期待できます。
松葉茶 基本情報
原料 | 赤松、黒松、五葉松、大王松、這松、琉球松 |
原料の主な産地 | 中国、日本 |
カフェイン | ノンカフェイン |
主な成分 | ケルセチン、クロロフィル、テルペン精油、ビタミンK、ビタミンA、ビタミンC |
作用 | 抗酸化作用、増血作用、解毒作用 |
味覚 | 苦みがある。 |
松葉の歴史
長寿の秘薬、松葉。
古くから松葉には薬効があることが知られていて、中国では仙人が長寿の秘薬として食していたと伝えられています。
1596年に編纂された中国の医薬書「本草綱目」で、「松葉には関節の痛みを取り、毛髪を生じ、五臓を安んじ、中(胃)を守り、天年を延べる(長寿を保つ)」とあります。
そのころから、松葉の幅広い薬効が知られていたということが分かります。
日本では、昭和初期の薬学書「和漢薬草宝典」において、松葉は歯痛、歯茎の腫れ、強壮剤になると紹介されています。
最近では、たばこのニコチンを体外に排出する効果があるとされ、禁煙症状を緩和する効果があると注目されています。
松葉茶の期待できる効能
- 高血圧改善
- 動脈硬化予防
- 老化防止
- 脳卒中防止・後遺症改善
- 認知症防止
- 不眠改善
- 抜け毛予防
- 育毛促進
- 禁煙をサポートする
松葉茶の特徴は、血液をサラサラにする効果が高いということ。豊富に含まれる成分のおかげで、抜け毛から脳卒中まで、さまざまな悩みや疾病に効果があるのです。
ここで、松葉茶に含まれる有効成分が、人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。
ケルセチンがカラダの老化を防いで、病気にかかりにくくする
松葉には、フラボノイドの1種であるケルセチンが豊富に含まれています。
ケルセチンには抗酸化作用、血管を強くする作用があり、高血圧改善や糖尿病予防、アレルギー症状緩和など多くの効能がある成分。
ケルセチンを多く含む松葉茶は、緑茶よりも細胞の老化を防ぐ抗酸化力が強いことが研究により明らかとなっています。
クロロフィルが血の巡りを良くして、生活習慣病を予防する
松葉の主要成分クロロフィルは抗酸化作用が高く、血中コレステロール値を下げて血液の粘度を減らすので、血流改善効果があります。
そして、血管にこびりついた脂肪を溶かして除去する作用により、血管若返らせて強化します。それにより、動脈硬化や脳卒中、認知症予防効果があるとされます。
松葉茶を飲んだら、脳卒中の後遺症が良くなったという声も多数上がっています。
また、増血作用と解毒作用もあり、血液を浄化して酸素や栄養素を体内臓器に運ぶ働きもあります。
頭部の血行も良くなり、髪にも栄養が運ばれるので、抜け毛防止や育毛促進にも役立つといわれています。
松葉茶がニコチンを排出して禁煙をサポートするといわれるのも、クロロフィルの血液浄化作用と解毒作用によるものなのでしょう。
テルペン精油が血液成分を改善して、脳の働きを良くする
ピネン、ジペンテン、リモネンなどのテルペン類には、クロロフィルと同じく、血中コレステロールを取り除き、血液をサラサラにして動脈硬化、脳卒中、認知症を予防します。
鎮静・鎮痛効果もあるため、神経の興奮を鎮め不眠症改善にも効果を発揮します。
豊富なビタミン類が代謝を活発にし、体内機能を正常化する
松葉茶には豊富なビタミン類が含まれていて、特にビタミンA、C、Kの含有量が多いとされています。
ビタミンAは、主に目や皮膚を正常に保つ働きをし、粘膜の新陳代謝を活性化します。唾液の分泌を促進して、喉の渇きを潤す効果も。
ビタミンCは、コレステロール値低下作用や、抗酸化作用があります。クロロフィルやテルペン精油の働きをサポートし、血液成分を改善する効果や、皮膚の再生を促して美白・美肌に効果的。
ビタミンKは、動脈や肝臓でのカルシウム沈着を防ぎ、反対に骨へのカルシウム沈着を促す作用があります。また、血液凝固に関連する成分で、不足すると出血が止まりにくくなります。
その他、松葉茶は鉄分や酵素なども含有していることが確認されています。
松葉茶の副作用
マツ科の樹木は250種ほどもあり、中には毒性を持つ種もあるので、松葉茶を手作りするならば、安全な品種を選ばなければいけません。
赤松、黒松、五葉松、大王松、這松、琉球松などが松葉茶の原料に向いているといわれています。
毒性のある松を服用して起こる副作用には、喉と口腔内の刺激感、皮膚の炎症、嘔吐、吐き気、めまい、頭痛、下痢などがあります。
また、松にアレルギーがある人も、このような症状が起きる場合があるので、注意が必要です。
さらに、マツの精油は強力なため、まれに胃痛や皮膚の発疹などの症状が起きる可能性があります。
もし副作用と思われる症状が起きた場合は、飲用を止めてください。
松葉茶の効果的な飲み方
松葉粉末がネットでも購入できます。粉末を小さじ1杯分(約3g)を湯呑に入れて、熱湯を注ぎます。苦みが強くて飲みづらい場合は、ハチミツを入れると味がマイルドになります。
効果を実感するには、少なくても1ヶ月ほど飲み続けてください。
松葉茶はクスリではないので、即効性はありませんが、じっくりと効いて体質改善できます。
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松葉の科学研究
松葉の抗酸化作用について調べた研究
静岡農業高等学校での研究により、カテキンを含む緑茶粉末より、ケルセチンを含む松葉粉末のほうが抗酸化力が強いことが検証できました。
これにより、ルチンの仲間であるケルセチンを含む松葉は、血管を強くし、抗がん作用、生活習慣病予防など様々な効能があることが確認されました。
松葉中のケルセチンは配糖体であり、通常のケルセチンの120%の吸収率であることがわかった。
松葉100g中のケルセチン量 = 49.62mg
リンゴ100g中のケルセチン量 = 6mg
レタス100g中のケルセチン量 = 4mg